鈴木千智

鈴木千智

日本の看護学者である鈴木千智（すずき ちさと）氏は、公衆衛生看護を専門分野として、教育研究活動を展開しています。現在、静岡県立大学看護学部および大学院看護学研究科にて准教授を務めています。

経歴

鈴木氏は千葉大学看護学部にて学び、1989年（平成元年）3月に卒業し看護学士の称号を取得しました。さらに同大学大学院看護学研究科に進学し、1991年（平成3年）3月に修士課程を修了し、看護学修士の学位を取得しています。

大学院修了後の1991年（平成3年）4月からは、千葉市保健所にて公衆衛生看護の実務経験を積みました。その後、教育・研究の道に進み、1993年（平成5年）10月には広島大学医学部の助手として着任し、主に保健学科看護学専攻の講義を担当しました。

1997年（平成9年）4月には静岡県立大学看護学部の助手に転じました。続いて、2004年（平成16年）4月から2008年（平成20年）3月まで、日本赤十字豊田看護大学看護学部で講師を務めています。

この間、学術的な研鑽も積んでおり、名古屋大学大学院医学系研究科の博士課程後期に在籍しました。2014年（平成26年）9月に単位取得満期退学し、翌2015年（平成27年）には名古屋大学から博士（看護学）の学位を授与されました。

2019年（平成31年）4月には、かつて勤務した静岡県立大学に講師として非常勤で復帰しました。そして、2020年（令和2年）4月からは常勤の准教授として、看護学部の看護学科にて公衆衛生看護学を、大学院看護学研究科の看護学専攻でも公衆衛生看護学を担当しています。

研究活動

専門分野である公衆衛生看護を中心に、多岐にわたる研究に取り組んでいます。特に、保健師が直面する倫理的な問題に対する意思決定プロセスに関する研究は広く知られています。

他にも、人々の健康増進を図るヘルスプロモーションと、それに関連する保健行動に関する研究、さらには地域におけるケアシステムについての研究なども手掛けています。

国際的な活動としては、2004年（平成16年）に発生したスマトラ島沖地震に対する日本赤十字社の国際緊急支援活動の検証にも関わっています。日本赤十字学園傘下の大学教員として、活動の成果や課題を将来に活かすための検証チームに参加し、2005年（平成17年）には現地へ派遣され調査を行いました。

所属学会

鈴木氏は、日本健康福祉政策学会、日本看護倫理学会といった学術団体に所属し、研究成果の発表や交流を行っています。

著作

共著として以下の書籍があります。

静岡県立大学社会心理学・地域看護学研究室編『男性の苦悩とその対処方法についての調査』静岡県男女共同参画センターあざれあ、2004年。
松田正己ほか編『変わりゆく世界と21世紀の地域健康づくり――やってみようプライマリヘルスケア』3版、やどかり出版、2010年。ISBN 978-4-904185-15-5

これらの活動を通じて、鈴木氏は看護学、特に公衆衛生看護分野の発展に貢献しています。

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