鈴木康四郎

鈴木康四郎（すずき こうしろう）

鈴木康四郎は、1886年（明治19年）に生まれ、1960年（昭和35年）に没した、日本の官僚であり、政治家です。彼は、第8代和歌山市長を務めた人物として知られています。

生涯

1886年（明治19年）2月15日、鈴木康四郎は、岡崎定治郎の次男として、和歌山県西牟婁郡宇津木村（現在の白浜町宇津木）で生を受けました。その後、西牟婁郡万呂村大字下万呂（現在の田辺市下万呂）の鈴木まさゑと結婚し、鈴木姓を名乗るようになりました。彼は、和歌山県立田辺中学校を卒業後、1911年（明治44年）4月に西牟婁郡書記となり、その才能を発揮し、1918年（大正7年）には和歌山県属に昇進しました。さらに、その手腕が認められ、内務属として中央官界でも活躍しました。

1926年（大正15年）10月、鈴木康四郎は京都市の課長に就任し、その後も順調に昇進を重ね、中京区長として5年間その職を務めました。1938年（昭和13年）には、和歌山市助役として迎えられ、市長を補佐し、戦時中の和歌山市政に貢献しました。1946年（昭和21年）8月には、田口易之の辞任を受けて和歌山市長に就任し、混乱期の市政を担いましたが、わずか5ヶ月後の同年12月に退職しました。

1947年（昭和22年）4月、鈴木康四郎は和歌山県議会議員選挙に西牟婁郡から出馬し、見事当選を果たしました。県議会議員としては、総務委員長、震災対策委員長、和歌山県金庫調査委員長などの要職を歴任し、県政に大きく貢献しました。1951年（昭和26年）4月に任期満了により退職しました。

鈴木康四郎は、博学であり、文筆にも長けていました。蛙城という号を使い、俳句を趣味として楽しんでいました。県議会議員を退職後、2年余りにわたり地方紙に随筆を連載し、好評を博しました。その随筆を集めた『蛙城随筆』は、1954年（昭和29年）に宮井平安堂から出版されています。

1960年（昭和35年）3月14日、鈴木康四郎は、和歌山市車坂の自宅で生涯を閉じました。享年75歳でした。

参考文献

* 和歌山県議会事務局編 『和歌山県議会歴代議員名鑑』 和歌山県議会、1969年。

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