鉱員

鉱員（こういん）とは

鉱員（こういん）とは、鉱石、石炭、石灰岩、粘土などの鉱物を採掘する労働者を指します。坑夫、鉱夫、鉱山労働者とも呼ばれます。その意味合いは大きく2つに分けられます。

狭義の鉱員: 切羽（きりは）と呼ばれる坑道内で、鉱石を直接切り出す現場で働く人々を指します。発破、掘削、採鉱、搬出などの作業を担います。
広義の鉱員: 鉱山で働くすべての労働者を指します。切羽での作業者だけでなく、鉱山全体の業務に従事する人々を含みます。

鉱業の現状

採掘業は、世界的に見ても非常に危険な産業の一つです。一部の国では、鉱山労働者は社会保障制度から十分に保護されておらず、労働災害で負傷しても適切な公的支援を受けられないケースも存在します。

しかし、鉱業が盛んな地域では、鉱業特有の道具や設備、意匠、音楽などを通して、地域固有の文化が育まれてきました。

鉱員の役割

一口に鉱員と言っても、実際には個々の労働者がそれぞれの採掘対象に応じた固有の業務に特化している場合があります。切羽で働く狭義の鉱員だけでも、以下のような役割があります。

先山（さきやま）: 鶴嘴などで鉱石を切り崩す作業員。
後山（あとやま）: 切り崩された鉱石を運び出す作業員。
ドリルマン: ドリルを使って発破用の穴を開ける作業員。
カッターマン: ジブカッターやドラムカッターなどの採鉱採炭機を操作する作業員。

切羽で直接掘進や削岩に携わる以外にも、広義の鉱員には様々な仕事があります。

ローダー（バンドマン）: 坑道内の搬送車（トロッコ）に石炭を積み込む作業員。
パター（ドラッグマン）: 鉱山の周囲で搬送車（トロッコ）を動かす作業員。
バローマン: 手押し車で切場から石炭を運ぶ作業員。
Hurrier: 炭鉱から地表までトロッコで石炭を運ぶ作業員。
支柱夫: 地下坑道の壁と天井を支えるために、木材で支柱などを建設する作業員。

これらの地下で働く鉱員に加えて、鉱山全体では地上でも様々な仕事が存在します。事務作業のほか、鉱山によっては以下のような役割があります。

制動手（Brakesman）: 巻上げ機を操作する作業員。
ブレーカー・ボーイ: 採掘された石炭に混ざっている不純物を取り除く作業員。
Emergency Structure Engineer: 落盤が発生した際に呼び出され、対処する作業員。

現代の鉱員

現代の鉱山技師は、数学と科学を活用して、鉱山で発生する技術的な問題を経済的な観点も考慮して解決します。鉱山技師になるには、工学、鉱山工学、地質工学などの学士号が求められることがほとんどです。技術は常に進歩しているため、鉱員も鉱山技師も常に学習を続ける必要があります。

鉱山学の基本は、鉱物、金属、石炭の発見、抽出、前処理です。これらの成果物は、工業製品の製造や発電に利用されます。鉱山技師は、地下坑道の掘削を監督し、抽出された鉱物を処理施設に輸送する方法を策定します。

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