銀座の恋の物語

銀座の恋の物語

「銀座の恋の物語」は、1961年に石原裕次郎と牧村旬子のデュエットで発売された楽曲です。誰もが口ずさめるそのメロディは、昭和の歌謡史を代表する一曲として、今もなお多くの人々に愛され続けています。

誕生の背景

作詞は大高ひさを、作曲は鏑木創が手掛けました。この曲は、1961年1月14日に公開された石原裕次郎主演の日活映画『街から街へつむじ風』の挿入歌として使用され、瞬く間に大ヒット。公称300万枚を超えるセールスを記録し、デュエットソングの定番として、カラオケなどでも広く歌われています。

映画化

1962年3月には、この曲を主題歌とした同名の日活映画『銀座の恋の物語』が公開されました。石原裕次郎と浅丘ルリ子が主演を務め、銀座を舞台にした切ないラブストーリーが描かれています。監督は蔵原惟繕。

あらすじ

銀座で貧しい暮らしをしながら画家を目指す青年・伴次郎（石原裕次郎）は、恋人の秋田久子（浅丘ルリ子）との結婚を夢見ています。しかし、久子は次郎が美術会社の就職を断ったことに失望し、別れを告げます。久子のために就職を決意した次郎でしたが、久子は事故に遭い、記憶を失ってしまうのです。次郎は働きながら絵を描き、婦警の関口典子（江利チエミ）と共に久子を探し続けます。そんな中、次郎はデパートのアナウンス係として働く、記憶を失った久子を見つけます。彼女は井沢涼子と名乗り、過去の記憶がありません。次郎は久子の記憶を取り戻そうと奔走し、個展を開きます。以前次郎が描いた久子の肖像画を見た久子は、次郎が口ずさむ「銀座の恋の物語」を聞き、ついに記憶を取り戻すのでした。

その後

1990年には、銀座通連合会、西銀座通会、テイチクの三者によって、この曲にゆかりのある銀座に歌碑が建立されました。また、2016年4月8日からは、東京メトロ日比谷線銀座駅の発車メロディとしても使用されており、銀座の街を訪れる人々にそのメロディを届けています。

スタッフ

企画：水の江瀧子
監督：蔵原惟繕
脚本：山田信夫、熊井啓
音楽：鏑木創

キャスト

伴次郎：石原裕次郎
秋田久子：浅丘ルリ子
関口典子：江利チエミ
宮本修二：ジェリー藤尾

「銀座の恋の物語」は、歌と映画を通して、昭和の銀座の風景と人々の恋模様を鮮やかに描き出した作品として、これからも語り継がれていくでしょう。

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