銀座の若大将

銀座の若大将

『銀座の若大将』（ぎんざのわかだいしょう）は、加山雄三が主演する日本映画で、1962年2月10日に公開されました。この作品は、若大将シリーズの第2作目であり、その制作は東宝により行われました。また、本作は豊田四郎監督による『明日ある限り』の併映としても知られています。この映画は、1960年代の日本映画を代表する人気シリーズの一つとなっています。

概要

映画の監督を務めたのは、シリーズの前作に続き東宝の娯楽映画のベテラン、杉江敏男です。加山雄三は、黒澤明監督の『椿三十郎』での経験を経て、よりリラックスした演技を見せており、彼の存在感が光る作品に仕上がっています。特に、劇中で星由里子演じる澄子から名前を尋ねられた際に放った楽屋落ちのギャグは観客の笑いを誘い、作品に一層の魅力を加えました。興行的には大成功を収め、観客動員数は260万人を超えるヒットを記録しました。

ストーリー

物語の中心は、京南大学法学部の学生である田沼雄一です。彼は軽音楽部に所属しており、穏やかな日々を送っています。しかし、父親の友人である島川が経営するレストランでの出来事が彼の運命を変えることになります。拳闘部のマネージャーである江口が引き起こした喧嘩に巻き込まれ、レストランをメチャクチャにしてしまった雄一は、店を壊した責任を問われてしまいます。さらに島川の娘・信子との結婚を望む親たちの企みにより、彼はレストランで住み込みで働く羽目になりました。

雄一は、レストラン隣の洋裁店で働く中里澄子と仲良くなりますが、同時に同級生の京子や妹・照子の友達でありファッションモデルのきみ子にもアプローチを受けることになります。これにより、彼は多くの女性たちから好意を寄せられる立場となり、恋愛ドラマが展開していきます。一方、拳闘部の助っ人として試合に出ることになった雄一は、万座のホテルに出張させられたりと練習が思うようにいかない状況に直面します。女性たちとの様々な誤解が重なり、彼の心は揺れ動くままで試合当日を迎えました。

ロケ地

映画の撮影は、渋谷や神宮外苑並木道、迎賓館前、皇居お堀端、道玄坂1丁目（日比谷公園の近く）、万座温泉スキー場など、多くの場所で行われました。これらのロケ地は、映画の舞台背景を一層引き立てています。

配役

• - 田沼雄一 - 加山雄三
• - 中里澄子 - 星由里子
• - 田沼久太郎 - 有島一郎
• - 田沼りき - 飯田蝶子
• - 田沼照子 - 中真千子
• - 団野京子 - 団令子
• - 江口敏 - 江原達怡
• - 北川きみ子 - 北あけみ
• - 石山新次郎 - 田中邦衛
• - 宏 - 堺左千夫
• - 島川金五郎 - 上原謙
• - 島川信子 - 藤山陽子
• - 石脇教授 - 左卜全
• - 大森夢子 - 久慈あさみ

スタッフ

• - 監督：杉江敏男
• - 製作：藤本真澄
• - 脚本：笠原良三、田波靖男
• - 撮影：完倉泰一
• - 音楽：広瀬健次郎
• - 美術：小川一男
• - 録音：斎藤昭
• - 照明：森弘充

音楽

映画中の楽曲としては、加山雄三が歌う「夢をえがいて」と「星空」があり、どちらも広瀬健次郎の作曲によるものです。これらの楽曲もまた、映画の魅力を高める要素となっています。

『銀座の若大将』は、これらの要素が絡み合い、独特の魅力を持つ作品として、多くのファンに愛されています。

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