銀星囲碁

銀星囲碁：進化を続けるコンピュータ囲碁プログラム

銀星囲碁は、株式会社シルバースタージャパンが開発・販売している、コンピュータ囲碁プログラムのシリーズです。1997年の登場以来、数々の大会で実績を重ね、アマチュア八段の免状を取得するなど、その棋力は高く評価されています。初期の思考エンジンは北朝鮮の朝鮮コンピューターセンターが開発したKCC囲碁を元としていましたが、『銀星囲碁17』以降はディープラーニングを取り入れた思考エンジンへと進化を遂げました。また、2021年発売の『銀星囲碁21』では、さらに強力な「九段」の棋力が追加され、より高度な対局を楽しめるようになりました。

歴史と実績

銀星囲碁は、1990年代後半からコンピュータ囲碁の世界で存在感を示し始めました。当初は「シルバー囲碁 Silver Igo」として、FOST杯コンピュータ囲碁世界選手権などに出場。1998年と1999年にはFOST杯で優勝を果たし、その実力を知らしめました。2002年には金島忠九段より初段の認定を受け、『世界最強銀星囲碁3』として発売。以降、世界コンピュータ囲碁大会で数々の優勝を重ね、2006年には公式戦23連勝を記録しました。

進化と変遷

2000年代後半には、モンテカルロ法による思考エンジンを中盤用に採用するなど、常に最新の技術を取り入れてきました。2016年にはディープラーニングのアルゴリズムを導入し、アマチュア八段相当の棋力を実現。これにより、商品名から「世界最強」の冠を外す一方で、その実力は大きく向上しました。2017年には、日本棋院のアマチュア八段の免状を取得。これは、日本棋院のネット対局「幽玄の間」で行われた102局の対局で、69勝33敗という好成績を収めたことによるものです。

多様なプラットフォームへの展開

銀星囲碁は、パソコンだけでなく、携帯ゲーム機やスマートフォンなど、様々なプラットフォームで展開されています。ニンテンドーDS向けには『遊んで囲碁が強くなる 銀星囲碁DS』、PlayStation Portable向けには『銀星囲碁ポータブル』、PlayStation Vita向けには『銀星囲碁 ネクストジェネレーション』などが発売されています。近年では、Nintendo SwitchやPlayStation 4|PlayStation_4にも進出し、幅広いユーザーに親しまれています。

シリーズ一覧（一部）

銀星囲碁は、長年にわたり数多くのバージョンが発売されています。以下に代表的なシリーズをいくつか紹介します。

シルバースタージャパン発売
銀星囲碁（1999年）
世界最強 銀星囲碁 3（2002年）
世界最強 銀星囲碁 10（2009年）
銀星囲碁 17（2016年）
銀星囲碁 21（2021年）

マグノリア発売
ファミリー囲碁（1998年）
銀星囲碁 Premium（2010年）

ジャングル発売
世界最強銀星囲碁 Super PLATINUM（2010年）

主な機能

銀星囲碁には、以下のような多彩な機能が搭載されています。

データ：15万手におよぶ定石データや布石パターン、詰碁エンジン
対局機能：戦法、棋風、レベルを複数から選択可能
学習機能：自動学習機能
編集機能：定石・布石エディタ、盤面編集機能、変化図編集
その他：棋譜OCR、棋譜印刷機能、リアルタイム地合い表示、目隠し碁・一色碁、音声認識による対局機能、ネット碁会所接続機能

関連情報

銀星囲碁は、コンピュータ囲碁の世界において常に最先端を走り続けています。その進化は、今後も注目されるところです。

関連項目

コンピュータ囲碁
最強の囲碁
天頂の囲碁
銀星将棋

外部リンク

シルバースタージャパン
銀星囲碁 | シルバースタージャパン
ジャングル
マグノリア

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