鎌倉学園中学校・高等学校

鎌倉学園中学校・高等学校の概要

鎌倉学園中学校・高等学校（Kamkura Gakuen Junior and Senior High School）は、神奈川県鎌倉市の自然豊かな環境に位置し、中高一貫教育を展開する私立の男子校です。この学校は1921年に創立されましたが、これを支えたのは臨済宗建長寺派であり、創建者は建長寺の管長であった菅原時保氏です。

歴史的背景

当初は旧制の「鎌倉中学校」として設立されましたが、戦後の学制改革を経て新制の中学校及び高等学校として再生しました。この学校は約1,450名の生徒と約120名の教員を擁し、併設型の中高一貫校として機能しています。

校舎は、鎌倉五山の第一位に位置する建長寺の隣接地にあり、古都・鎌倉の美しい自然環境が子どもたちの教育にも良い影響を与えています。この学校では、「KG」や「鎌学」といった略称が用いられています。

校訓と教育理念

学校の校訓である「礼義廉恥」は、中国古典『菅子』から由来しています。「礼」は節度、 「義」は謙虚さ、「廉」は自己の過ちを認めること、 「恥」は不正と無関係であることを示しています。これらの教えは、社会において正しい道理を理解し行動することの重要性を伝えています。また、「文武両道」を教育方針として掲げ、自主性と自律性を育成することに力を入れています。

校風と教育課程

鎌倉学園では、自由で開放的な校風が特徴です。生徒自身が考え、行動することが尊重され、教員は生徒の特性を理解した上で、その長所を引き出すことに努めています。結果として、多くの卒業生が教育職を選び、卒業生のうち約1/3は教職に就いています。

中学校は週6日制で、土曜日は部活動などを優先する配慮がなされています。一方、高等学校では内部進学生と外部入学生は別クラスとして編成され、進路希望に応じた選択授業が行われますが、能力別の特進クラスなどは設置されていません。

校章とスクールカラー

学校の校章は、鎌倉を象徴する星を中心に据えつつ、東洋と西洋、科学と宗教の調和を示しています。スクールカラーは「えんじ」で、校旗にも用いられています。

制服と校舎

制服は11月から4月にかけて黒の詰襟型学生服、5月から10月は夏服が許可されています。制服自由化の歴史もあり、生徒たちの意見が各種の規定に反映されています。また、校舎は2017年に全面的にリニューアルされ、ICTを活用した教育環境が整えられています。

学校行事

学校行事は多彩で、毎年の学園祭「星月祭」や体育デーが盛況に行われます。学園祭の実行委員会は生徒主体で運営され、多くの生徒が参加し地域住民や観光客も訪れるイベントとなっています。特に、学園祭は非常に人気があり、多数の団体が参加して様々なアクティビティがあります。

国際交流

2002年からはオーストラリアでのホームステイ研修も実施され、国際交流も進めています。このように、鎌倉学園は地域に根付いた教育に加え、国際的な視野を持った教育を実施しています。

鎌倉学園中学校・高等学校は、その独自の校風と理念をもとに、未来を明るく開く人材の育成に尽力しています。

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