鎮雄府

鎮雄府（ちんゆうふ）

鎮雄府は、中国にかつて存在した地方行政区画であり、明代から清代にかけて、現在の雲南省昭通市一帯に設置されていました。この地域は、歴史の中で行政区分の名称や管轄が何度か変更されています。

概要

鎮雄府の歴史は、元代に遡ります。

元代：茫部路軍民総管府
1285年（至元22年）、元朝はここに茫部路軍民総管府を設置しました。この府は雲南等処行中書省の管轄下に置かれました。

明代：茫部軍民府から鎮雄府へ
1382年（洪武15年）、明朝は茫部路軍民総管府を茫部軍民府と改称しました。
1526年（嘉靖5年）、茫部軍民府はさらに鎮雄軍民府と改称されました。
1609年（万暦37年）、鎮雄軍民府は鎮雄府に昇格しました。鎮雄府は四川省に属し、以下の5つの長官司を管轄しました。
白水江𥳽酬長官司
懐徳長官司
威信長官司
帰化長官司
安静長官司

清代：鎮雄州への降格
1728年（雍正6年）、清朝は鎮雄府を鎮雄州に降格しました。鎮雄州は昭通府の管轄下に置かれ、属県を持たない散州となりました。

中華民国：鎮雄県の成立
* 1913年、中華民国成立後、鎮雄州は廃止され、鎮雄県と改められました。これにより、鎮雄府の歴史は幕を閉じました。


鎮雄府は、元代から明代、清代、そして中華民国へと続く中国の歴史の中で、行政区画の変遷を辿った地域です。この地域は、元代には雲南省の一部、明代には四川省の一部として位置づけられ、清代には再び雲南省の管轄下に置かれるなど、その所属も時代によって変化しました。これらの変化は、中国の地方行政制度の歴史を理解する上で重要な事例の一つと言えるでしょう。

この地域は現在、雲南省昭通市に属しており、その歴史的な背景は、現代の行政区画にも影響を与えています。鎮雄府という名称は、歴史的な文献や地図の中で見ることができます。この地域は、かつて地方行政の中心地として重要な役割を果たしていたことが伺えます。これらの変遷は、中国の歴史と地方行政制度の変遷を理解する上で重要な要素です。

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