1285年

1285年の歴史的な概要

1285年は、鎌倉時代中期にあたる年で、西暦では平年に属します。この年は政変、戦争、そして重要な人物の誕生と死去が相次ぎ、多くの歴史的な出来事が展開されました。年号は弘安8年、干支は乙酉にあたります。

1285年の重要な出来事

• - 12月14日（弘安8年11月17日）: 霜月騒動が勃発し、鎌倉幕府内の政局が大きく揺らぎました。特に安達氏一族が壊滅的な打撃を受け、この騒動はその後の鎌倉幕府に影響を与えます。また、岩門合戦では少弐景資と安達氏の安達盛宗が討ち取られるという大きな戦闘も発生しました。

• - 元朝の動き: 元朝では、征東招討司のタタルタイとウロタイに命じて北海道に住むアイヌ族を攻撃する命令が出され、国境が緊迫した状況でした。

• - 章陽の戦い: 同年、ベトナムの陳朝軍が元軍の侵攻に対して反撃し、ソゲドゥ率いる敵軍を撃退しました。この勝利は、この地域における元軍の影響力の低下を象徴するものでした。

人物の誕生

この年にはいくつかの重要な人物が誕生しています:

• - 後二条天皇（3月9日生まれ）: 日本の第94代天皇として、1308年まで存命でした。
• - フェルナンド4世: スペインのカスティーリャ＝レオン王で、1312年に亡くなります。
• - 安東円恵: 鎌倉時代から南北朝時代にかけて活躍した武将で、1343年に死去。

死去した重要な人物

この年は多くの著名人が亡くなっており、特に以下の人物が記録されています:

• - チンキム（1月5日死去）: モンゴル帝国の王族で、1243年に生まれました。
• - カルロ1世（1月7日死去）: シチリア王およびナポリ王。
• - 菊池武房（5月2日死去）: 鎌倉時代の武将で第10代菊池氏当主。
• - 安達時盛（7月13日死去）: 安達氏の有力な御家人。

そして、12月14日の霜月騒動により安達氏一族の主要メンバーが壊滅し、その中には安達長景、宗景、泰盛、そして吉良満氏が含まれています。

他の年号・紀年法

1285年は、様々な紀年法でも記録されており、たとえば、日本の皇紀は1945年、中国では元の至元22年、朝鮮では高麗の忠烈王11年、ベトナムの陳朝では紹宝7年などです。

このように、1285年は日本を中心に多くの歴史的事件と著名人物の誕生・死去が相互に関連し、後の歴史に大きな影響を与える重要な年となりました。

もう一度検索