鏡山部屋

鏡山部屋の歴史とその歩み

鏡山部屋（かがみやまべや）は、日本相撲協会に属していた相撲部屋の一つで、その歴史は江戸時代にまでさかのぼります。もともとは、雷部屋として知られ、明治から大正時代にかけては相当な力を持っていました。しかし、1927年にその師匠が急死したことで雷部屋は急速に衰退し、弟子たちは散り散りになってしまいました。

5代鏡山の設立

1933年、雷部屋の流れを汲む武蔵川部屋の弟子たちを中心に、5代鏡山（元幕下・金木山）が新たに鏡山部屋を設立しました。この頃、彼は雷部屋の最後の弟子たちを引き取る形で新たな部屋を築き上げ、番神山や三熊山といった力士を幕内力士に育てました。

しかし、1945年に5代鏡山が亡くなると、部屋は閉鎖に追い込まれ、所属力士たちは伊勢ヶ濱部屋へと移籍しました。これにより7077は戦後、信濃川という新十両力士も伊勢ヶ濱部屋で活躍することになります。

7代・8代の鏡山部屋

その後、1969年に第47代横綱・柏戸剛が現役を引退し、7代鏡山を襲名しました。彼は1970年に江戸川区北小岩を本拠地として独立し、鏡山部屋を創設しました。設立から5年後の1975年には、小沼や安達といった弟子が新十両に昇進し、部屋の初の関取が誕生しました。

1984年には、弟子の前頭多賀竜が幕内最高優勝を果たし、師匠である7代鏡山が優勝旗を授与するという栄誉を受けました。しかし、1996年に7代が逝去し、部屋付き親方であった9代勝ノ浦（元関脇・多賀竜）が急遽8代鏡山を襲名しました。

8代鏡山の時代にはモンゴル出身の鏡桜が新十両に昇進し、部屋の活動が継続されました。しかし、鏡山部屋には次第に新弟子の入門が途絶え、2004年以降、新たな力士が加わることはありませんでした。

鏡山部屋の閉鎖

2021年7月には、日本相撲協会の理事会で鏡山部屋の閉鎖が決定され、8代鏡山を含む全ての協会員が伊勢ノ海部屋に転属することとなりました。この決定により、鏡山部屋は51年の歴史に幕を下ろし、終焉を迎えました。

最終的に鏡山部屋が所在していたのは、東京都葛飾区新小岩で、旧立田川部屋の施設が使用されていました。鏡山部屋の上位の師匠には、7代鏡山として名を馳せた柏戸が存在し、8代の鏡山昇司もまた、力量を証明した力士たちを直弟子に持ちました。

鏡山部屋の歴史は、日本相撲の重要な一端を担うものであり、多くの力士たちの努力と誇りが詰まっています。

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