鐸比古鐸比賣神社

鐸比古鐸比賣神社（ぬでひこ ぬでひめじんじゃ）

鐸比古鐸比賣神社は、大阪府柏原市大県に位置する神社です。延喜式神名帳に名を連ねる式内社であり、地域からは郷社として親しまれてきました。

祭神

主祭神は以下の二柱です。

鐸比古命（ぬでひこのみこと）
鐸比売命（ぬでひめのみこと）

神社側によれば、鐸比古命は垂仁天皇の子であり、沼滞別命（ぬまたりわけのみこと）、鐸石別命（ぬでしわけのみこと）と同一視されています。鐸石別命は和気清麻呂の遠祖にあたるとされ、もし鐸比古命が鐸石別命と同一人物であるならば、この神様を祀る神社は全国でもこの神社と岡山県の和気神社の二社のみとなります。

ご神体は高尾山の山頂にあり、「鐸比古神社」と「鐸比売命」に分かれて祀られています。興味深いことに、この場所は法善寺の飛び地となっており、元々は法善寺が祭祀を行っていたことが示唆されます。実際に、法善寺一丁目にも鐸比古鐸比賣神社が存在します。

歴史

この神社は、河内国大県郡（現在の柏原市平野、大県地区）の氏神として、地域の人々の信仰を集めてきました。神社の背後にそびえる高尾山（標高278m）は、神体山・磐座として崇められています。神社縁起によれば、創建は成務天皇21年（151年）とされていますが、実際の創建年代ははっきりしていません。

江戸時代の地誌『河内名所図会』には、「鐸比古神社 （高尾神社・大県神社・高尾明神） 延喜式内、高尾山の嶺にあり、今比賣春日御前という。傍に清泉あり」と記されています。

元々、鐸比古神社と鐸比賣神社は別々の神社として存在し、鐸比古神社は高尾山の山頂に祀られていました。しかし、中世の時代に現在の場所に移されたと伝えられています。現在の社殿は、江戸時代の元禄年間に再建されたものです。

祭事

夏祭：7月31日
秋例祭：10月15日

現地情報

所在地：大阪府柏原市大県4-6-1 〒582-0018
交通アクセス：近鉄大阪線堅下駅下車後、徒歩約9分（東へ約700m）

外部リンク

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