長久保裕

長久保裕のプロフィールと経歴

長久保裕（ながくぼ ひろし）は、1946年12月14日生まれの日本のフィギュアスケート選手およびコーチ。彼は1972年の札幌オリンピックに出場し、ペア競技で16位に入賞した経歴を持っている。

学歴と競技歴

長久保は山梨県で生まれ育ち、山梨大学附属中学校、山梨県立甲府第一高等学校を経て、日本大学を卒業した。彼のフィギュアスケートキャリアは1966年に始まり、全日本フィギュアスケートジュニア選手権の男子シングル部門で優勝を果たす。その後、1967年から1971年にかけてはパートナーの長沢琴枝とともに、全日本フィギュアスケート選手権のペア部門で5連覇を達成するという素晴らしい成績を収めた。

1972年の札幌オリンピックでは、国を代表して競技に参加。ペア競技においては16位という成績を収め、国際舞台での経験を積むこととなった。

引退後の指導者としての活動

競技を引退後、長久保は千葉県新松戸でスケート指導者としてのキャリアをスタートさせる。1988年からは仙台市の「泉DLLアカデミー」でコーチとして活動を行う。この時期、仙台には及川史弘選手もいたが、長久保の下には全国各地から有望なスケート選手が集まるようになり、指導者としての地位を築いていった。

彼が指導した選手たちは1998年の長野オリンピックに出場し、本田武史選手、田村岳斗選手、荒川静香選手、荒井万里絵選手など、後に名を馳せるスケーターへと成長した。

名古屋への移転と健康

2006年4月には仙台のリンクが閉鎖されることとなり、長久保は名古屋市にあるスケートリンクの専属コーチに就任した。仙台で彼に指導を受けていた選手たちも名古屋に移り、引き続き長久保の下で練習を重ねることができた。

しかし、2009年2月には胃癌の手術を受けることになり、手術は無事成功。その後、回復に向かいながら、現在でも多くの選手たちを指導している。特に本郷理華選手や日野龍樹選手のコーチを務めており、また日本フィギュアスケーティングインストラクター協会の副理事長も務めている。

教え子たちの評価

長久保の教え子であり、現在はISU（国際スケート連盟）のテクニカルコントローラーを務める天野真選手は、彼の指導力を高く評価している。天野は「世界を見渡しても長久保先生ほどジャンプを教えるのが上手な人はいない」と語っており、彼の指導方法が多くの選手にとって非常に有益であることを示している。長久保裕は、競技者としての経験とその後の指導者としての能力で日本のフィギュアスケート界に多大なる影響を与え続けている。

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