長州出島

長州出島について

長州出島（ちょうしゅうでじま）は、山口県下関市に位置する人工島で、下関港新港地区内に建設中の施設です。この島は、国際物流拠点として利用されることを目的に、147ヘクタールの面積を持つ埋め立てプロジェクトの一環として進められています。1995年に着工し、2009年には11ヘクタールが供用開始されました。

背景と目的

関門海峡沿いの港湾整備には、地理的な制約や背後地の不足という課題があります。このため、国際コンテナ貨物の増加や船舶の大型化に伴い、より広々とした港湾整備が求められるようになりました。そこで、長州出島が選定されました。この人工島は、将来的に関門海峡周辺の物流の拡大に貢献することが期待されています。また、沖合に設けられたこの島は、元々の港湾の制約が少なく、新たな発展の可能性を秘めています。

整備の進捗

1995年度より始まった整備計画では、第Ⅰ期整備工事が進められ、多目的国際ターミナルを中心に運輸・物流ゾーンの整備が行われています。2006年には-12mの岸壁が1バース完成し、背後の土地埋め立ても終了しました。2007年からは、各種施設の整備が始まり、2009年3月には一部の施設が供用を開始しました。

長州出島の役割は、北部九州地域における国際港湾としての機能を果たすことであり、特に東アジアとの貨物輸送において重要な役割を担うことが期待されています。高速RORO船やコンテナ船によるシャトル航路の拠点として、日々の物流活動が行われています。

航路と交通アクセス

長州出島では、釜山港、馬山港、石島港向けの国際航路が運行されています。特に、週4便の定期便があり、コンテナ航路1便、RORO航路3便が運行されています。これにより、国際貿易の活発化が期待されています。

本土とのアクセスに関しては、長州出島大橋が架けられており、全長430メートルのこの橋は、長州出島と本土をつなぐ重要な交通路となっています。ただし、長州出島は港湾関係者以外の立ち入りが禁止されており、一般の人々が直接出島に入ることはできません。

長州出島大橋の本土側には「夕なぎ公園」という公園が整備されており、ここから長州出島大橋や日本海の美しい景観を楽しむことができます。公園は散策や観光に最適なスポットとなっています。

まとめ

長州出島は、国際物流の重要な拠点として、また地域経済の活性化に寄与する役割を果たしています。今後もさらなる整備が進み、国際的な物流活動の中心地としての機能が強化されることが期待されている場所です。

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