長春 (駆逐艦)

長春（ちょうしゅん）

長春は、中国人民解放軍海軍が運用した鞍山級駆逐艦の3番艦です。この艦は、もともとソビエト海軍のグネフヌイ級駆逐艦として建造され、ポスペーシュヌィという名前で1939年4月30日に進水しました。その後、レシーテリヌィと改名され、1941年8月26日にソ連海軍に就役しました。

歴史

第二次世界大戦後、1951年から1953年にかけて補修を受けた後、1955年にソ連から中華人民共和国に売却されました。長春は、同年6月28日に青島で北海艦隊に引き渡されました。当時、中国海軍は有力な艦船をほとんど保有していなかったため、老朽化していたとはいえ、長春は重要な戦力として迎えられました。

1956年には、27歳の若き艦長、張序三が長春の指揮を執ることになりました。彼の指揮下で、長春は1962年4月12日、ド・ヘイブン青島特命哨戒作戦において、アメリカ海軍の駆逐艦ド・ヘイブン (DD-727)と対峙しました。鞍山、太原とともにド・ヘイブンに対して警告を発信し、アメリカ軍を領海外に退去させることに成功しました。これは、中国人民解放軍にとって初の領海外軍事作戦となりました。

張序三はその後も数々の軍功を重ね、参謀長にまで上り詰めました。長春も1990年8月まで運用され、その歴史に幕を閉じました。1970年代には、近代化改装として魚雷発射管が撤去され、艦対艦ミサイルが装備されました。

現在

長春は現在、山東省乳山市で保管・展示されています。その姿は、中国海軍の歴史を物語る貴重な遺産となっています。

関連項目

鞍山級駆逐艦
グネフヌイ級駆逐艦
長春 (ミサイル駆逐艦)) - 「長春」の名前を受け継いだ最新鋭ミサイル駆逐艦

外部リンク

第7号計画駆逐艦「レシーテリヌィ」 （ロシア語）

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