長者原駅

長者原駅の概要

長者原駅（ちょうじゃばるえき）は、福岡県糟屋郡粕屋町長者原東一丁目に位置する九州旅客鉄道（JR九州）の駅です。この駅は篠栗線に所属し、香椎線と接続する重要な交通の拠点となっています。篠栗線は「福北ゆたか線」という愛称が付けられており、駅番号は福北ゆたか線がJC04、香椎線がJD11です。

駅の歴史

長者原駅が設置される背景には、歴史的な経緯が存在します。篠栗線の前身である九州鉄道と、香椎線の前身である博多湾鉄道は共に1904年にこの地域で開通しました。当初は石炭の運搬が目的でしたが、異なる会社がそれぞれの港に向けて輸送を行ったため、乗換駅が設置されることはありませんでした。地元からの要望にも関わらず、国鉄時代には乗換駅の建設が実現しなかったのです。長者原駅は1988年に開設され、これは国鉄分割民営化後のJR九州設立とほぼ同時の出来事でした。現在の長者原駅は駅名としては三代目であり、初代は現在の伊賀駅、二代目は1935年に設置され1942年に廃止された停留場でした。

開設当初は単式ホームが1面だけありましたが、2001年に篠栗線が電化された際に、列車交換が可能なように構造が変更され、2面のホームが整備されました。これに伴い、橋上駅舎が供用開始され、利便性が向上しました。

年表

• - 1988年（昭和63年）3月13日：長者原駅開設。
• - 2000年（平成12年）7月22日：自動改札機が設置され、使用開始。
• - 2001年（平成13年）10月6日：福北ゆたか線の電化に伴い、篠栗線の1面2線化と橋上駅舎が完成。
• - 2009年（平成21年）3月1日：ICカード「SUGOCA」の導入。

将来の展望

2017年には福岡市地下鉄空港線の福岡空港駅から長者原駅までの延伸に向けた協議会が立ち上げられました。2021年度からは福岡県によって経済効果の調査が始まる予定であり、長者原駅のさらなる発展が期待されています。

駅構造

長者原駅は、篠栗線用の島式ホーム1面2線と香椎線用の単式ホーム1面1線が交差する形で設置されています。駅舎は篠栗線ホームの上にあり、利便性が高まっています。構内は複線化が進められる際に、曲線のきつい構造が設計されましたが、速度制限が設定されています。基本的に、篠栗・直方方面が1番のりば、柚須・博多方面が2番のりばとなり、混雑する時間帯には博多行の列車も設定されています。

長者原駅はJR九州サービスサポートが業務を行う駅で、自動改札機やみどりの窓口が設置されています。また、駐輪場と自由通路も整備されています。

利用状況と周辺環境

2020年度のデータによると、長者原駅の1日平均乗車人員は3142人でした。駅周辺は住宅地で構成されやや分かりづらい位置にありますが、役場や公園、高等学校や小学校といった公共施設も多く点在しています。さらに、バス路線も近くに整備されており、粕屋町内での移動を可能にしています。

長者原駅はその歴史と共に発展してきた交通の要所であり、今後のさらなる発展が期待される駅です。

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