長行 (北九州市)

北九州市小倉南区長行地区の詳細解説

長行（おさゆき）は、福岡県北九州市小倉南区に位置する地名および地域名です。現在、住居表示の実施状況によって、大字長行、長行西、長行東の3つの地名が存在します。この地域は、かつて「長尾」と「能行」という二つの村が合併してできた歴史を持ち、その名残を地名に留めています。

長行地区の概要

「長行」という地名は、「長尾」と「能行」という二つの旧村名から一文字ずつ取って作られました。住居表示の実施に伴い、大字長行は複数の町名に分割されました。現在の長行地区は、大字長行、長行西一丁目から五丁目、長行東一丁目から三丁目のほか、長尾一丁目から六丁目、高野一丁目から五丁目、さらには徳吉地区の一部を含みます。

歴史的背景

1889年（明治22年）の町村制施行により、長行村は周辺の村々と合併し、企救郡西谷村の一部となりました。その後、都市化が進むにつれて、紫川に近い長尾・能行の一部地域を中心に人口が増加しました。その結果、小学校の児童数が増加し、1981年（昭和56年）には新たに長尾小学校が開校しました。

住宅地としての発展

第二次世界大戦後、長行地区は山村の面影を残していましたが、URによる徳力団地開発をきっかけに、積水ハウスなどが大規模な住宅団地を開発しました。これにより、住宅地としての発展が加速しました。しかし、近年では都心部から離れていることもあり、人口は横ばいから減少傾向にあります。

長行地区の変遷

沿革

1887年（明治20年）：長尾村、能行村、祇園町村、高野村が合併し「長行村」が発足。
1889年（明治22年）：町村制施行により、長行村は周辺の村々と合併し西谷村の一部となる。
1941年（昭和16年）：西谷村が小倉市に編入され、旧長行村域は小倉市大字長行となる。
1963年（昭和38年）：小倉市が北九州市となり、旧長行村域は北九州市小倉区大字長行となる。
1974年（昭和49年）：長行地区が小倉南区の所属となる。
1977年（昭和52年）：積水ハウスによる住宅団地が完成し、人口が急増。
1981年（昭和56年）：長尾小学校が開校。長行小学校の校区が分割される。
1996年（平成8年）：長行病院が「おさゆきリハビリテーション病院」に改称。
2012年（平成24年）：おさゆきリハビリテーション病院が廃院。

交通

道路

国道322号：長行地区を南北に貫き、香春町・田川市方面と小倉市街地方面を結ぶ主要道路です。
福岡県道63号長行田町線：国道322号と並行して小倉市街地方面へ伸びています。
福岡県道269号合馬長行線：長尾小学校入口から分岐し、合馬方面へ向かいます。

路線バス

住宅団地の開発に伴い、西鉄バス北九州の路線が充実しました。

12 若園線
21 今町線
45 蒲生線
49 門司駅～山田線

国道322号を通る路線

6 門司〜中谷線
32,36 志井線（三萩野方面のみ）

以前は、北九州モノレール徳力嵐山口駅と住宅団地を結ぶ路線がありましたが、現在は廃止されています。

主な施設

長行地区は住宅地と農地が中心で、公共性の高い大規模な施設は少ない状況です。

北九州市立長行小学校
北九州市立長尾小学校
社会福祉法人双葉会：児童養護施設、保育園、老人福祉施設を運営。
九州電力西谷変電所
積水ハウス北九州カスタマーズセンター、積水ハウスリフォーム北九州営業所
西松屋小倉南店

かつて存在した施設

* 健和会おさゆきリハビリテーション病院（2012年廃止）

まとめ

長行地区は、歴史と自然が調和した地域であり、住宅地として発展してきました。交通の便も比較的良く、生活しやすい環境が整っています。この記事を通じて、長行地区への理解を深めていただければ幸いです。

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