徳力団地

徳力団地

徳力団地は、福岡県北九州市小倉南区に位置する、日本住宅公団（現：都市再生機構、UR）によって開発された大規模な住宅団地です。九州地方において最大規模の公団住宅であり、その名称は小倉南区の町名としても使用されています。郵便番号は802-0975です。

概要

高度経済成長期、北九州工業地帯の発展に伴い人口が急増し、深刻な住宅不足に陥っていました。劣悪な住環境で暮らす人々も少なくなく、小倉を流れる紫川沿いにはバラックが多数建設され、治水対策の面からも大きな課題となっていました。

このような状況を打開するため、日本住宅公団は九州で初めてとなる団地開発に着手しました。1966年暮れに最初の区画が完成し、その後3年余りをかけて全区画が完成しました。この団地の建設を契機に、周辺地域でも宅地開発が活発化し、徳力・南方地区では約30年間にわたって大規模な区画整理が行われました。

総戸数は約2,400戸で、賃貸物件と分譲物件の2つのゾーンに分かれています。賃貸物件は現在もURが管理・運営しており、入居者の募集も行われています。一方、分譲物件は旧日本住宅公団から都市再生機構への再編に伴い、分譲住宅事業から撤退したため、原則として購入者で構成される管理組合によって管理されています。ただし、一部の保守業務は管理組合がURに委託する形をとっています。

小倉南区内では、旧日本住宅公団が国道322号を挟んで東側に、志徳団地と守恒団地を建設しています。

徳力団地は、URが市内の他の地域で手掛ける物件とは異なり、建て替えを伴う大規模な再開発は行われていません。改修工事は行われていますが、開発当初の基本構造はそのまま残っています。

団地内施設

徳力団地商店街「センタープラザ」：団地内の商店街です。かつては西友系のサニーが営業していましたが、売上不振により撤退。その後、レッドキャベツが出店し、2020年にマックスバリュ九州（現：イオン[[九州]]）に店舗譲渡され、「マックスバリュエクスプレス」にブランド変更されました。その他、個人商店や100円ショップも出店しています。
徳力団地集会所：住民の交流や活動の場として利用されています。
徳力団地幼稚園：老朽化に伴い建て替えられ、2018年に新園舎が完成しました。建て替え期間中は近隣に仮移転していました。
メディカル&ケアとくりき（旧・徳力団地診療所）：団地開設当初から地域医療を支えてきた診療所が、建て替えを機に、特別養護老人ホームを併設した複合施設として2018年8月1日に開業しました。高齢化に対応した医療・介護サービスを提供しています。

周辺施設

北九州市立広徳小学校：団地内の小学校区に指定されています。
北九州市立広徳中学校：団地内の中学校区に指定されています。
ハローデイ 徳力本店：小倉南区徳力に本社を置くスーパーマーケットです。
ドラッグ新生堂 徳力南方店：ドラッグストアチェーンです。

その他、団地周辺には様々な店舗が立地しています。

交通

鉄道

1985年に北九州モノレールが開業し、近くの国道322号上に徳力公団前駅が設置されました。駅名は徳力団地に由来しています。

バス

北九州モノレールが開業する以前は、路線バスが唯一の公共交通機関として、徳力団地の交通アクセスを担っていました。現在も西鉄バス北九州が団地内の路線を運行しています。団地近隣には、「徳力団地口」「徳力団地北」「徳力団地南」「徳力公団前駅」などのバス停があります。

脚注

関連項目

徳力公団前駅
徳力 (北九州市)
公団住宅

外部リンク

徳力（福岡県北九州市小倉南区の賃貸物件） UR都市機構
* 美団地九州 徳力団地 UR都市機構

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