長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線

長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線

長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線は、長野県松本市奈川から岐阜県高山市高根町に至る、全長約〇〇kmの主要地方道です。この道は、かつて信濃と飛騨を結ぶ重要な街道であった野麦街道の一部を継承しています。現在の主要な交通路は国道158号ですが、この道は歴史的な意義と美しい景観を兼ね備えた魅力的なルートとして、多くの人々に利用されています。

概要

この道路は、長野県松本市奈川の寄合渡で長野県道26号奈川木祖線から分岐し、西へと進みます。県境の野麦峠を越え、岐阜県高山市高根町野麦を経由し、高山市高根町上ケ洞で国道361号と接続します。かつては、この道が長野県と飛騨地方を結ぶ主要な道であり、生活や文化の交流を支えていました。

野麦街道は、明治時代以降に諏訪地方の製糸工場で働くために飛騨地方から多くの女性たちが通った道として知られています。この道は、彼女たちの苦難の道のりや、その中で命を落とした女性たちの悲しい歴史を今に伝えています。その歴史は「女工哀史」や映画『あゝ野麦峠』などでも描かれており、野麦峠には慰霊碑や資料館が設置されています。なお、野麦峠周辺は冬季通行止めとなるため、注意が必要です。

路線データ

起点：長野県松本市奈川（長野県道26号奈川木祖線交点）
終点：岐阜県高山市高根町（国道361号交点）

歴史

この道路の歴史は、以下の通りです。

1971年（昭和46年）9月13日：寄合渡日和田線から寄合渡阿多野郷線へ名称変更。
1976年（昭和51年）4月1日：建設省により主要地方道奈川野麦高根線に指定。
1976年（昭和51年）10月14日：寄合渡阿多野郷線から奈川野麦高根線へ名称変更。
1993年（平成5年）5月11日：建設省により主要地方道に再指定。

路線状況

この道路は、以下の別名で親しまれています。

野麦街道（松本市）
飛騨街道（高山市）
野麦カエデ街道（高山市）
飛騨御岳しらかば街道（飛騨市）


この道は、飛騨山脈の野麦峠（標高1,672m）を越える山岳道路であり、乗鞍岳の南側の山麓や益田川、奈川の渓谷に沿って走ります。特に野麦峠周辺は紅葉の名所として知られ、美しい自然景観を楽しむことができます。道路沿いには、昔ながらの集落やカラマツの森が広がり、静かで落ち着いた雰囲気を味わえます。野麦峠の展望台からは、乗鞍岳の雄大な景色を望むことができます。

通過する自治体

長野県
松本市
岐阜県
高山市

交差する道路

長野県道26号奈川木祖線（長野県松本市、起点）
国道361号（岐阜県高山市、終点）

沿線にある施設など

野麦峠オートキャンプ場（松本市奈川）
野麦峠
峠の資料館 野麦峠の館（高山市高根町野麦）
寺坂峠（高山市高根町野麦 - 高根町阿多野郷）
* 高根乗鞍湖（高山市高根町上ケ洞）


奈川野麦高根線は、歴史と自然が調和した魅力的な道路です。ドライブやツーリングで訪れる際には、周辺の観光スポットと合わせて、この道の歴史と自然の美しさを体感してみてはいかがでしょうか。

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