門屋盛一

門屋 盛一 (かどや もりいち)



基本情報



経歴


門屋盛一は愛媛県の風早郡河野村に生まれました。父親は門屋フミで、少年時代に母親とともに大分へ移住しましたが、家庭は貧しく、12歳のころから小学校の給仕として働き始めます。その後も様々な職業を経験しながら独学で学び続けました。長崎県の崎戸炭坑では採炭夫としても働きました。

21歳で三菱長崎造船所工業補修学校に入学し、木型職工の資格を取得します。その後、鉄道工業合資会社に転職し土木事業に従事、24歳になると同社の現場主任に抜擢され、丹那トンネル工事に関わることになります。1921年に発生したトンネル崩落事故では負傷しながらも生還しました。

丹那トンネル工事終了後、群馬水電松谷発電所での工事を担当し、さらに大分県の梅林組に招かれ支配人となりました。1938年からは星野組の下請として活動し、戦後は同社の取締役、専務取締役を経て1946年には社長に就任します。企業の拠点を佐世保市に移転させ、高等美術工芸学校の校長や商工会議所の監事など地域の発展にも寄与しました。

また、戦災孤児のために佐世保滋海という収容所を運営し、企業経営者として地域社会にも影響を与えました。

政治活動


1948年には、清水武夫の死去に伴う補欠選挙において民主党から出馬して参議院議員に当選します。その後、国民民主党に党を移し、1950年までの間、1期にわたり議員活動を行いました。

この政治活動の中では、民主党の副幹事長を務めるなど、重要な役割を果たしました。また、同年には佐世保地区における不正取引に関する事件で衆議院の特別委員会から証人喚問されるなど、政治家としての経験も積みました。

晩年と受賞


晩年は関東地区に拠点を移し、建設業界の発展に貢献し続けました。1955年にはその功績から藍綬褒章を授与され、業界団体での活動にも注力しました。1961年、65歳で亡くなり、その後勲四等瑞宝章の追贈を受け、従五位に叙せられました。

選挙歴



参考文献


  • - 人事興信所編『人事興信録 第15版 下』 1948年
  • - 帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第19版 東京篇』 1956年
  • - 江口礼四郎『佐世保政治史 続』 1958年
  • - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』 1990年
  • - 『国政選挙総覧 1947-2016』 2017年
  • - 「人物月旦 門屋盛一」『東邦経済』 1956年6月

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