閉架式図書館

閉架式図書館とは

閉架式図書館とは、書架が外部の利用者に公開されていない図書館の形式を指します。利用者は、目録や検索端末、インターネット検索などを通じて資料を探し、実際に書架の間を歩いて資料を閲覧したり、直接手に取ったりすることはできません。主に、国立国会図書館や専門図書館、一般図書館の一部などで採用されています。

閉架式図書館の目的と利点

閉架式図書館は、資料の希少性が高い場所で採用されることが多いです。その主な目的は、貴重な資料の収集、保管、整理、研究などです。この方式を採用することで、資料の破損を防ぎ、収納スペースを有効活用することができます。また、資料が不適切な場所に置かれることによる紛失を防ぐ効果もあります。

ただし、閉架式図書館は資料の盗難対策として完璧ではありません。しかし、利用者側にもメリットがあります。資料の保存状態が良好であること、紛失する可能性が低いことなどが挙げられます。特に、巨大な図書館で異なる主題の資料を多数集めたい場合、閉架式であれば、申し込みをして待つだけで済むという利便性があります。

完全閉架と開架・閉架併用

完全閉架の図書館は、利用者に対応する図書館員がより多く必要となるため、それほど多くはありません。しかし、地方自治体の図書館などでは、収納スペースの都合や貴重書の保管対策、保管期間内ではあるものの閲覧頻度が減少した雑誌などの逐次刊行物など、閉架で扱った方が都合の良い資料も存在します。そのため、多くの図書館では開架式と閉架式を併用しています。

まとめ

閉架式図書館は、資料の保護と効率的な管理を目的とした図書館の形式です。利用者は直接書架を閲覧することはできませんが、資料の保存状態の良さや、大規模な図書館での資料収集の利便性など、多くのメリットがあります。開架式と併用されることで、図書館はそれぞれの資料の特性に合わせた最適な管理が可能になっています。

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