閔キ植

閔 耭植（ミン・ギシク）

閔耭植（ミン・ギシク）は、大韓民国の軍人・政治家として知られ、1921年に忠清北道清原で生まれました。彼は1943年に満洲国の建国大学で政治経済学を学びましたが、戦争の激化により1945年1月に学業を中断し、学徒出陣を決意します。その結果、同年3月には日本軍少尉に任官し、終戦を迎えました。

帰国後、彼は清州で金鍾五と共に、「武装自衛隊」を組織し、さらに「朝鮮学徒同盟」にも参加しましたが、組織の左傾化を嫌い、崔栄喜と共にこの同盟を離脱します。1946年には軍事英語学校を卒業し、軍務に従事。2月には第7連隊の創設を命じられ、これを成功裏にまとめあげ第7連隊長に就任します。

1948年には陸軍大佐として歩兵学校の副校長に任ぜられ、さらなる軍事教育を受ける機会を得ました。そして1949年11月28日、彼は陸軍歩兵学校の校長に就任します。1950年に朝鮮戦争が勃発すると、彼は第7師団長として戦闘に参加し、その指導の下で閔部隊は韓国軍やアメリカ軍と連携し重要な戦果を上げました。

戦争中の彼は、様々な役職を歴任し、特に防衛戦での指揮能力を遺憾なく発揮しました。1950年8月には戦時特命検閲部補佐官に任命され、9月には大邱防衛司令官として都市防衛に尽力しました。また、1950年10月8日には第5師団長に就任し、共匪討伐を指揮します。

1951年には陸軍大学の副総長としての役割も担い、同年の事件においては裁判長を務め、政治的影響を受ける場面もありました。結果として李承晩大統領からの圧力にさらされる場面もありましたが、彼の能力をかけて守る声も存在しました。

1953年以降、彼は軍の様々な重要な役職を歴任し、特に1958年には陸軍大学校校長に就任し、軍事教育に貢献しました。1961年に発生した5・16軍事クーデターには積極的に参加し、クーデター成功後は第2軍司令官に任命されます。

その後も彼は大将に昇進し、1965年には予備役に編入されます。退役後は政治の世界に転身し、国会議員として国防委員長の役職を数回務めました。

閔耭植の功績は、数々の勲章に顕れています。特に太極武功勲章は彼の指揮能力を示す重要な証となり、1951年にはシルバースターも受賞しています。

1998年に逝去した閔耭植は、その生涯を通じて韓国の防衛や政治に大きな影響を与えた指導者として記憶されています。彼の生涯は韓国近代史の一部として語られ、今なお多くの人々に尊敬されています。彼の遺した功績は、国の歴史に深く根付いています。

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