関口伊織

関口 伊織（せきぐち いおり）

関口伊織は1971年10月26日に埼玉県熊谷市で生まれ、元プロ野球選手として投手として活躍しました。現在は東北楽天ゴールデンイーグルスのスコアラーとしてチームに貢献しています。

経歴

プロ入り前の道のり

関口は熊谷市の鉄工所の経営者の長男として生まれました。小学4年生から野球を始め、その後富士見中学ではエースとして活躍し、県大会で3位に導きました。進学先の大宮工業高校でも2年生からエースを務め、3年生時には埼玉大会のベスト16に進出しました。彼の速球は多くのスカウトから評価され、巨人や西武から獲得のオファーもありましたが、監督の勧めで東洋大学へ進学しました。

大学では1年下に銭場一浩がいたものの、3年次にはリーグ戦で完封勝利を達成し、4年生時には先発投手の中心として活躍しました。在学中の通算成績は38試合に登板し、9勝8敗、防御率2.73でした。卒業後、プロ野球選手を目指しましたが、4年次に交通事故に遭い、ドラフトで指名されずに日本通運に入社しました。

日本通運での活躍

1994年の入社1年目には日本選手権で決勝戦の先発としてチーム優勝に貢献。翌年の1995年には東京スポニチ大会での敢闘賞を受賞するなど、投手陣の中心選手として成長しました。同年、ドラフト会議で横浜ベイスターズから2位指名を受け、契約金1億円でプロ入りを果たします。

横浜ベイスターズ時代

1996年に横浜に入団し、早くも一軍デビューを果たすと、シーズン後半には先発投手として5勝を記録。1997年には先発として開幕を迎えましたが、シーズン後半からリリーフに回るうちに、60試合に登板することとなりました。1998年には先発に転向し、プロ初の完封勝利を記録するなど日本一にも貢献しました。

その後のシーズンは怪我や不調が続き、1999年には一軍登板がなく、2000年も限られた出場に留まります。

大阪近鉄バファローズへの移籍

2001年4月、杉山賢人との交換トレードで大阪近鉄バファローズに移籍。移籍初年でチームのリーグ優勝に貢献しましたが、翌年以降は若手選手の台頭により厳しい状況が続き、2004年に戦力外通告を受けて現役を引退しました。

引退後のキャリア

引退後、近鉄がオリックス・ブルーウェーブと合併後に設立された東北楽天ゴールデンイーグルスで打撃投手を務め、その後、横浜の打撃投手を経て、再び楽天に戻り打撃投手として972年まで活躍した後はスコアラーとしてチームに貢献しています。

選手としての特徴と人柄

関口の投球スタイルは、一本足でクイックモーションからスリークォーターで投げるもので、最速140km/hを超える速球だけでなく、スライダーやシンカーを巧みに混ぜて投球を展開しました。マウンドでは非常に度胸のある投球で知られましたが、一方で制球力に難があり、四球も多い選手でした。また、彼の名前は父親がファンというテレビドラマ『大岡越前』から名付けられています。

関口伊織は今も現役時代の経験を生かし、楽天でのスコアラーとして活躍し続けています。

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