関川慎二

関川慎二：幅広い役柄で魅せた俳優・ナレーターの生涯

1949年2月19日生まれ、2023年2月4日没。関川慎二は、日本の俳優、ナレーターとして長く活躍しました。本名は安孫子昇、関川昇という芸名も使用していました。新潟県出身で、新潟県立新潟県央工業高等学校卒業後、俳優の道を歩み始めます。オフィス三井、スターダス・21を経て、リベルタに所属していました。

演劇研究所からキャリアスタート

関川は文学座附属演劇研究所出身です。劇工房ライミングの旗揚げにも参加し、舞台で研鑽を積みました。長身で恵まれた体格を活かし、1970～80年代の刑事ドラマでは、多くが悪役として出演しました。その存在感は、視聴者に強烈な印象を与えたことでしょう。

映画・テレビドラマにおける多彩な役柄

関川は数多くの映画やテレビドラマに出演し、その演技力は高く評価されました。日活、東宝、松竹、東映など、様々な制作会社に参加し、幅広いジャンルの作品で活躍しています。刑事ドラマでは、冷酷な犯罪者や狡猾な敵役を演じる一方で、コメディや時代劇にも出演し、その演技の幅広さを示しました。

代表的な映画作品には、「時には娼婦のように」、「昼下がりの女 挑発!!」、「わるいやつら」、「野獣死すべし」、「ええじゃないか」などがあります。特に「わるいやつら」での刑事役や「野獣死すべし」での白井役は、彼の代表作と言えるでしょう。

テレビドラマでは、数多くの作品に出演し、役柄も多岐に渡ります。例えば「太陽にほえろ!」、「大都会シリーズ」、「西部警察シリーズ」、「探偵物語」などの人気刑事ドラマに多数出演し、時に冷酷な敵役、時に正義感あふれる刑事役を演じ分けました。また、「俺たちの旅」、「白い巨塔」、「ザ・ハングマンシリーズ」、「あぶない刑事シリーズ」など、様々なジャンルのドラマで重要な役を演じています。これらの作品で、関川は確かな演技力で視聴者の心を掴みました。

NHKの大河ドラマにも出演しており、「獅子の時代」や「徳川慶喜」などに出演した実績もあります。また、「火曜サスペンス劇場」などの人気サスペンスドラマにも多数出演しています。

舞台・ナレーターとしての活躍

近年は、舞台やナレーターとしての活動にも力を入れていました。ラジオCM、テレビCMなど、多くのCMにも出演しています。舞台では、過去の刑事ドラマとは対照的な、温かい人物像を演じる機会も増えました。シェイクスピアの「ベニスの商人」や「マクベス」といった古典作品から現代劇まで、幅広い作品に出演し、その演技力は高く評価されていました。

後世に残る功績

関川慎二は、映画、テレビドラマ、舞台、CMと、様々な分野で活躍し、多くの作品で印象的な演技を残しました。悪役から善人まで、幅広い役柄をこなす彼の存在は、日本のエンターテイメント界に大きな足跡を残しました。彼の功績は、これからも多くの人々に記憶されることでしょう。

主な出演作品一覧（一部抜粋）

映画: 時には娼婦のように、昼下がりの女 挑発!!、わるいやつら、野獣死すべし、ええじゃないか、など
テレビドラマ: 太陽にほえろ!、大都会シリーズ、西部警察シリーズ、探偵物語、白い巨塔、俺たちの旅、など
舞台: ベニスの商人、マクベス、復讐者の悲劇、カッコーの巣の上を、など
CM: 山田養蜂場、ネスカフェ、グリコ、NTTドコモ、住友林業など多数

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