闇の帝王 吸血鬼ドラキュラ

闇の帝王 吸血鬼ドラキュラ

『闇の帝王 吸血鬼ドラキュラ』は1980年8月19日にテレビ朝日で放送された特別アニメーション作品で、アメリカの怪奇コミック『ドラキュラの墓』を原作としています。この作品の北米における英語版は1983年に放送され、その後2022年にはKineko Videoによるリマスター版が配信されました。本作はその成功に触発され、次年度には『恐怖伝説 怪奇!フランケンシュタイン』という類似の怪奇アニメが制作されました。

放送情報

放送時間は火曜日の19:00から20:51まで。特別編成により前週は特別番組が放送され、連続したアニメ放送は休止となりました。この期間に『ミニミニ招待席』が放映されました。

ストーリー概要

物語は現代の教会で、サタン大王ルシファーを呼び出す黒ミサの場面から幕を開けます。しかし、その途中で生贄として定められた女性ドミニに心を奪われたドラキュラが、儀式に乱入します。ドラキュラはドミニと結婚し、愛の結晶イエナスを授かります。彼は人間的な感情を持つようになり、しかし二人は悪魔主義者やドラキュラの過去の被害者から追われることになります。

主な登場人物

• - ドラキュラ（声：内海賢二）：元ワラキア公国の領主であり、復活後は愛を持つが吸血鬼としての非情さも兼ね備えています。彼はルシファーの復讐から逃れながら人間の心を持つようになります。
• - ドミニ（声：鈴木弘子）：実業家の父の育てられた女性で、悪魔の花嫁になろうとするがドラキュラに惹かれ、彼の愛に生きます。彼女はドラキュラの苦悩を理解し、二人の子供を授かります。
• - イエナス（声：曽我部和行）：ドラキュラとドミニの息子。母の願いで復活し、父を滅ぼす使命を授かります。
• - クインシー・ハーカー（声：久松保夫）：ヴァンパイアハンターのリーダーで、ドラキュラに因縁があります。
• - レイチェル・ヴァン・ヘルシング（声：小山茉美）：ヴァン・ヘルシングの孫娘で、クインシーを慕っています。

音楽とスタッフ情報

オリジナルサウンドトラックは1980年にコロムビアレコードからリリースされ、主題曲は山崎忠昭によって脚本が書かれ、音楽は横山菁児が担当しました。アニメーション制作はテレビ朝日と東映によるものです。

本作は、愛と非情、復讐というテーマを深く刻んだ内容となっており、ドラキュラというキャラクターの複雑な心情が描かれています。ドラキュラとドミニの物語は人間的な感情の豊かさを示しつつ、吸血鬼の伝説的な要素を保つことに成功しています。視聴者はこの作品を通じて、恐怖だけでなく、愛の力も感じ取ることができるでしょう。

もう一度検索