闇動画

闇動画（やみどうが）

『闇動画』（やみどうが）は、2012年より製作が開始された日本のホラー・オリジナルビデオシリーズです。家庭用ビデオソフトとして展開されるほか、衛星放送事業者であるスカパーの「エンタメ〜テレ」チャンネルでもテレビ放送されています。

シリーズの特徴

本作はR-15指定されており、視聴者に対して強い衝撃を与える可能性のある映像を含んでいます。取り上げられる内容は多岐にわたり、説明不能な心霊現象やオカルト的な出来事、目を背けたくなるようなグロテスクな描写、暴力行為、人間の深い狂気、さらには世間を震撼させた猟奇的な事件に関連する映像などが収録されています。これらの映像は、「闇から闇へと葬られようとしている」と形容されるような、通常は表に出ることのない性質を持つとされています。

このシリーズの最も顕著な特徴の一つは、製作サイドが自主規制を一切行わないという姿勢を掲げている点です。社会的にタブーとされがちなテーマや表現にも果敢に挑戦することで、既存のホラー作品の枠を超えた、より過激で生々しい恐怖を追求しています。

製作体制

シリーズの監修は、ホラー映像界で豊富な経験を持つ児玉和土（こだま かずと）氏が一貫して担当しています。児玉氏は、『ほんとにあった! 呪いのビデオ』や『封印映像』、『リアル隠れんぼ』といった数々の人気ホラー作品で、監督や構成・演出、あるいは監修を務めてきました。そのノウハウが『闇動画』シリーズの方向性やクオリティを支えています。

また、演出補は長田明子（ながた あきこ）氏が第1巻から務めています。長田氏は以前、『ほんとにあった! 呪いのビデオ』シリーズの第36巻から第46巻まで演出補を担当した経歴があります。彼女は主に、映像提供者への電話での聞き込みや、直接会って話を聞くインタビューといった、映像の背景にある情報を掘り起こす役割を担っています。

語りのスタイル

『闇動画』シリーズでは、ナレーションに女性の声が採用されています。これは、児玉氏が監修する別のシリーズ『封印映像』とも共通するスタイルです。しかし、本シリーズの大きな特徴として、ナレーションの使用が極めて限定的である点が挙げられます。視聴者が映像の内容を理解するために必要な情報は、画面に表示されるテロップや、映像の提供者が自身の言葉で語る内容の中に含まれていることがほとんどです。これにより、過剰な説明を排し、見せられる映像そのものの持つ不気味さや恐ろしさを際立たせる演出が図られています。

シリーズの展開と現状

『闇動画』シリーズは、2020年末までに第25巻までが製作・発売されました。それ以降、新たな巻数の発売は一旦停止している状況です。このため、シリーズの今後について様々な憶測を呼んでいますが、関連スピンオフ作品である『心霊闇動画』の第61巻内において、シリーズが打ち切りになったわけではない旨がスタッフによって語られています。

スピンオフ：心霊闇動画

本シリーズから派生した作品として、『心霊闇動画』（しんれいやみどうが）シリーズがあります。これは『闇動画』のスピンオフにあたり、特に心霊現象を捉えた映像に特化して製作されています。2014年に第1巻が発売されて以降、非常に早いペースで新作がリリースされており、その勢いは止まることを知らず、2025年には記念すべき第100巻に到達する見込みとなっています。

関連作品

『闇動画』シリーズやその製作陣に関連する、あるいはジャンル的に近いホラー作品として、以下のものが挙げられます。

封印闇映像
封印映像
ほんとにあった! 呪いのビデオ
監死カメラ
* 心霊曼邪羅

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