闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ

映画『闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ』

『闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ』（原題：Here Comes the Boom）は、2012年公開のアメリカのスポーツ・コメディ映画です。本作は、ケヴィン・ジェームズが製作・脚本・主演を務め、総合格闘技（MMA）をテーマにした心温まるストーリーが展開されます。実際のUFCファイターが多数出演するなど、リアルな描写が特徴です。日本では劇場公開されませんでしたが、2013年にDVDがリリースされました。

あらすじ

物語の主人公は、42歳の高校生物教師スコット・ヴォス（ケヴィン・ジェームズ）。彼はかつて「最優秀教師」として表彰されたものの、教育界の変化や厳しい現実からやる気を失い、やがて授業をおろそかにするダメ教師になってしまいました。そんなある日、学校の財政問題から校長のベッチャー（グレッグ・ジャーマン）が芸術系科目の予算を削減することを発表します。この影響で、音楽を教えるマーティ（ヘンリー・ウィンクラー）もリストラの危機に直面します。

スコットは、何とかして同僚のマーティを助けようと決意しますが、そのための資金を作るために、アルバイトを始めるも成果は出ません。そんな中、夜間の市民権取得講座で、オランダ移民のニコ（バス・ルッテン）に出会います。スコットは、ニコにコーチをお願いし、自らUFCに出場することを決めます。これにより、高額賞金を獲得できる可能性があることを知った彼は、格闘技に挑戦することになります。

スコットは、かつてのレスリング経験を生かし、初めての試合で偶然にも勝利を収めます。この勝利は、彼自身のやる気を呼び起こし、クラスでの教学にも好影響を及ぼします。しかし、試合を重ねる中で困難な壁にもぶつかります。教頭が学校の資金を横領していたため、スコットが苦労して得た資金が奪われてしまったのです。スコットは、生徒たちの応援を背に、勝利への強い決意を燃やします。彼の生徒たちや同僚たちが見守る中、スコットは強敵ケン・ディートリック（クシシュトフ・ソシンスキー）と対戦します。彼はボロボロになりながらも、決して諦めることなく全力で戦い、ついには勝利を手にします。

試合後、スコットはかねてから想いを寄せていた校医のベラ（サルマ・ハエック）と感動的な一瞬を共有します。そして、彼の努力によって学校は財政危機を脱することができるのです。

キャスト

映画には多彩なキャラクターが登場し、スコットを支える仲間たちが描かれています。スコットの兄エリック（ゲイリー・バレンタイン）は料理人を目指すなど、家族の絆も描写されています。また、音楽教師のマーティは、スコットのセコンド役を果たします。生徒たちも、スコットの奮闘を支える重要な存在として描かれています。

評価

『闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ』は、ケヴィン・ジェームズの魅力が引き立つ一方で、ストーリー展開には賛否が分かれました。Rotten Tomatoesでは、批評家からの評価は低めで、満足度があまり高くありませんでしたが、観客から支持を受ける要素も多い映画です。心に響くメッセージやキャラクターの成長物語は、多くの視聴者に影響を与えることでしょう。

この映画は、夢を追い続け、諦めないことの大切さを教えてくれる感動的な作品です。スコットの戦いを通して、教育現場の厳しい現実や人間関係の大切さが描かれています。

もう一度検索