阪急4050形電車

阪急4050形電車

阪急4050形電車は、1982年に阪急電鉄が導入した救援用の制御車両です。この電車は、老朽化した4203・4208・4501などの救援用電動貨車を代替するために設計されました。また、これにより救援車両の統一が図られました。具体的には、廃車となった920系969 - 972の車体を基にした両運転台式の制御貨車として運用されています。

配置と車両番号

4050形の車両番号は4050から4053の4両であり、西宮、平井、正雀、桂の各車庫に配置されました。これらの車両は、出動時に他の電車と連結して利用される仕組みです。

導入時の改造

導入された4050形は、元々は付随車として使用されていたため、運転台の新設が求められました。さらに、全ての屋根上機器は撤去され、廃車から譲渡された前照灯と回転灯が取り付けられました。初期の塗装は黒一色でしたが、各車庫への配属前には黄色の警戒帯が追加され、視認性が高められました。

この車両は、高架区間や橋梁上での作業を容易にするため、妻面には大型の内開き戸を設けています。また、天井にはレール式のチェーンブロックが設置されており、機材の積み降ろしが効率的に行える構造となっています。

その後の変遷

4050形は当初、種車から引き継いだH50台車を装着していましたが、後にすべての車両がアルストーム製のFS324A台車に換装されました。また、方向幕が設置されるなどの改造も実施されています。最初は電磁直通ブレーキ（HSC）を使用した車両でしたが、併結車両との関連で一部は電気指令式ブレーキに改造され、密着連結器に交換されることとなりました。これらの改造を受けた車両は4250形に分類され、4050、4051、4053の3両が2012年時点で改造を受けていますが、いずれも車両番号の変更はありませんでした。

1997年4月には、これらの車両は正式に除籍され、各車庫の機材扱いとなりました。その後、2023年10月1日終車後の未明に、桂車庫に所属していた4053が線路を閉鎖され、京都線所属の8300系8312Fに牽引されて正雀まで廃車のために回送されました。続いて4052と4053も廃車になり、正雀工場から解体のための輸送が行われました。

配置と脚注

4050形電車の配置状況として、4050-4053の各番号が西宮、平井、正雀、桂の車庫に割り当てられていることが確認されています。特に4250形の車両番号には変更がないため、その点も留意する必要があります。

参考文献

• - 阪急電鉄・諸河久『カラーブックス 日本の私鉄 阪急』保育社、1998年。
• - 飯島巌『復刻版・私鉄の車両5 阪急電鉄』ネコ・パブリッシング、2002年。
• - 山口益生『阪急電車』JTBパブリッシング、2012年。

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