阿見町立阿見第一小学校

茨城県稲敷郡阿見町に位置する阿見町立阿見第一小学校（あみちょうりつあみだいいちしょうがっこう）は、地域における公立小学校としての役割を担っています。

概要

本校は、昭和51年（1976年）に阿見町立阿見小学校から分離・独立する形で新たな歴史をスタートさせました。開校記念日は6月6日と定められています。学校の敷地内には、日々の学習の中心となる本校舎、広々としたグラウンド、集会や体育の授業に活用される体育館、夏季に利用されるプール、そして放課後に児童が過ごすための専用施設である放課後児童クラブが配置されており、子どもたちの多様な活動に対応できる環境が整えられています。

沿革

開校初年度の1976年には、早くもコンビネーション遊具が完成し、子どもたちの遊び場が整備されました。翌1977年には体育館が竣工し、学校施設が拡充。また、同年に校歌が制定され、学校のシンボルが確立されました。1978年にはプールが完成し、水泳指導の環境が整います。

創立から間もない時期から、学校は様々な分野で成果を上げています。1979年には子ども自転車コンテストで6位に入賞。1980年には全国学生顕微鏡観察コンクールで文部科学大臣賞を受賞するなど、理科学習における高いレベルを示しました。1982年にはソニー教育財団教育助成の優良校に認定されるとともに、子ども自転車乗り方大会や県吹奏楽コンクール、県マーチングバンドコンクールで入賞を果たすなど、学業以外の活動でも実績を積み重ねます。特に1980年代には自転車競技や吹奏楽、マーチングバンド、理科分野での受賞が目立ち、学校全体の活動が活発であったことがうかがえます。1985年には子ども自転車乗り方土浦地区大会で優勝を飾りました。

創立10周年を迎えた1986年には記念式典が盛大に挙行されました。その後も施設の改修や整備が継続され、1994年には校舎の外壁再塗装や音楽室・図書室の床張り替えが行われました。1995年には創立20周年を迎え、記念式典が執り行われています。同時期には動物愛護の実践が評価され、県獣医師会長賞を受賞しました。

1990年代後半から2000年代にかけては、コンピュータ設置や空調設備の設置、校内LAN構築など、情報化や快適な学習環境の整備が進められました。また、2002年にはビオトープが造成され、自然環境教育への取り組みも始まっています。この頃もソニー教育財団教育助成の努力校に認定されるなど、教育実践が評価されています。2005年には創立30周年を迎え、記念誌の発行とともに式典が行われました。

2006年には「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクールや「原子力の日」における簡易放射線測定器コンクールで文部科学大臣賞を連続受賞するなど、児童の創造性や探求心が光る成果が見られます。その後もAED設置（2006年）、防犯カメラ設置（2009年）、児童クラブの新築工事（2009年）など、安全・安心な環境づくりが進められました。

2013年には校舎・体育館の耐震補強工事が実施され、施設の安全性が高められました。また、防災井戸も設置されています。2016年には創立40周年を迎え、記念誌が発行されました。近年も、歯と口の健康に関するポスターコンクール、統計グラフコンクール、科学研究作品展などで児童が活躍しており、多様な分野での教育成果を上げています。2018年にはプールや空調設備、トイレなどの大規模改修が行われ、施設環境の改善が図られています。

校章と校歌

本校の校章は、阿見町の章を基に、その中心に「一小」の文字を配したデザインです。地域との繋がりと学校のアイデンティティを象徴しています。

校歌はヘ長調の親しみやすい曲で、1番から3番までの歌詞で構成されています。作詞は茨城県水戸市出身の作詞家である川上宏昭氏が、作曲は元茨城県合唱連盟理事長の鈴木良朝氏が手掛けたもので、学校の誇りとして歌い継がれています。

学校経営構想（2019年現在）

阿見町立阿見第一小学校では、「明日に未来に生きる力を育てる」ことを教育目標の柱としています。この目標達成のため、「一人一人の学力を向上させる～楽しく学べる学級づくりを通して～」を組織目標に掲げています。

学校が目指す姿としては、児童が生きる力を育み、毎日を楽しく過ごし、明日を楽しみにできるような学校、そして思いや夢を実現できる学校であることを理想としています。また、保護者から安心して子どもを託してもらえる学校であることも重視しています。

育てたい児童像としては、知・徳・体のバランスが取れた児童を目標とし、その具体的な行動指針として「あ」明るくあいさつをする子、「み」みんなと仲良くする子、「い」一生懸命に勉強する子、「ち」力を合わせて働く子、という「あみいち」の頭文字にちなんだ目標を掲げています。

教師像としては、職務に厳しく臨みつつ、教職員間で互いに協力し合い、来校者には優しく接することを基本とし、愛情をもって児童を育成し、専門職としての力量向上に努める教師集団を目指しています。

これらの理念に基づき、経営の重点として、児童一人ひとりが互いの良さを認め合い、自身の能力を発揮できる学級・学校づくりを通じて、知・徳・体のバランスの取れた児童の育成を目指しています。また、職員間では相互参観や研修を通して力量を高め合い、「チームあみいち」として協働する組織づくりを推進しています。さらに、児童が将来に希望を持ち、自らの未来を主体的に描けるよう、「現在（いま）をみる未来をつくる」学校づくりに取り組んでいます。

主な学校行事（2017年現在）

年間を通じて、児童の成長を促し、思い出を豊かにする様々な行事が実施されています。4月には新任式、始業式、入学式といった新しい始まりを祝う式典や、避難訓練、家庭訪問、授業参観などが実施されます。5月には陸上記録会壮行会や町陸上記録会、校外学習、遠足など、体力向上や体験学習に関わる行事が行われます。6月は創立記念日を控え、プール開きやPTAバザーなどが催されます。7月にはたてわり活動による愛校作業や大掃除、着衣泳などが行われ、1学期の終業式を迎えます。夏休み明けの9月には2学期が始まり、運動会という大きな行事が開催されます。10月には低学年の遠足、中学年の町音楽会、高学年の宿泊学習など、学年ごとに特色ある活動が展開されます。11月には校外学習や地域との交流活動が行われます。12月には持久走記録会や租税教室などがあり、2学期の終業式を迎えます。1月には3学期が始まり、校内書き初め大会や避難訓練、親子ふれあい活動などが行われます。2月には大縄跳び大会など、学級や学年の絆を深める行事があります。3月は年度の締めくくりとして、6年生ありがとう会、卒業式、修了式が執り行われます。

通学区域と進学先

本校の通学区域は、阿見町内の阿見（立ノ越・霞台）、岡崎、中郷（中郷東）、青宿（新町）、廻戸、大室（レイクサイドタウン）、中央（白鷺団地）、曙（曙東・曙南）の各地区です。卒業生は原則として、阿見町立竹来中学校へ進学します。

周辺環境と交通

学校周辺には、阿見町立かすみ公民館、阿見町商工会、阿見青宿郵便局といった公共施設や、予科練平和記念館、雄翔館（予科練記念館）などの歴史関連施設があります。また、霞ヶ浦高等学校、霞ヶ浦高等学校附属中学校、茨城県自動車学校土浦校、防衛省陸上自衛隊土浦駐屯地、マイアミショッピングセンター、東京医科大学茨城医療センターなど、教育機関、自衛隊関連施設、商業施設、医療機関も点在しています。

交通アクセスとしては、関東鉄道バスの「中郷東」バス停から約230m、同じく関東鉄道バスの「岡崎」バス停から約270m、そして「東京医科大学茨城医療センター前」バス停から約400mと、複数のバス路線が利用可能です。JRバス関東の「阿見中央」バス停からも約420m、「防衛庁官舎前」バス停からも約430mの距離にあります。JR東日本常磐線の土浦駅および荒川沖駅からは、いずれも約4,600mの位置にあります。

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