附随 (パーリ律)

附随（ふずい）とは

附随（ふずい、巴: Parivāra、パリヴァーラ）は、上座部仏教の重要な経典の一部であり、特に『パーリ仏典』に収められた「パーリ律」に関する補足的な内容を記録しています。この経典は、仏教の修行者や僧侶にとって必須の教えや規則を網羅しており、仏教の実践における具体的な指針を提供しています。

構成と内容

附随は多様な内容で構成されており、具体的には以下の項目が含まれています：
1. 大分別
これは、教えの大まかな区分を示しています。分別することで、仏教の多岐にわたる教えをより深く理解する助けとなります。
2. 比丘尼分別
比丘尼、すなわち女性僧侶についてのルールや教えの解説が含まれています。
3. 等起摂頌
これは、同時に起こる物事の摂理を示す詩のような教えです。
4. 滅諍分解
争いや対立を解決するための教えを提供しています。
5. 問犍度章
特定の質問に対する解答を整理した章で、実践的な内容が強調されています。
6. 増一法
法への加えられた解説や教えを示しています。
7. 布薩初中後解答章・制戒義利論
修行者がどのようにしたら戒を守り、義を果たすかに関する議論が展開されています。
8. 伽陀集
各種の詩句が集められた部分で、唱えられることが多いです。
9. 諍事分解
諍い事についての対処法や解決策が提示されています。
10. 別伽陀集
その他の特別な詩句が収められています。
11. 呵責品
責任や戒律に関する教えが含まれています。
12. 小諍／大諍
小さな争いと大きな争いに対処する方法についての記述です。
13. 迦絺那衣分解
特定の衣についての規定がある部分です。
14. 優波離問五法
仏教の基本的な法に関する問いがあり、それに対する答えが示されています。
15. 等起
物事が同時に起きる状態についての教えです。
16. 第二伽陀集
続いての詩句が集められた部分です。
17. 発汗偈
精神集中や瞑想に関連する教えです。
18. 五品
修行の五つの段階や特質についての解説です。

附随は、これらの教えを通じて、仏教徒が日々の修行や生活においてどのように行動すべきかについて明確な指針を示しています。具体的な教義を知ることで、信者はより効果的に仏教の教えを実践できるようになります。

参照

附随は『南伝大蔵経 律蔵5』（第5巻、発行：大蔵出版）に収められています。この文献は、仏教に関心がある方々にとって、大変価値のある資料となります。

上座部仏教の核心的な教えを理解し、日々の生活に役立てるためにも、附随は非常に重要な部分と言えるでしょう。

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