降矢敬義

降矢敬義の生涯と業績

降矢敬義（ふるや けいぎ）は、1920年10月25日に山形県山形市に生まれた日本の官僚であり政治家です。彼は日本の自治行政の発展に寄与し、自由民主党から参議院議員を二期務めました。ここでは彼の来歴や政治活動について詳しく紹介します。

学歴と初期の経歴

降矢は、山形県立山形中学校および旧制山形高等学校を卒業後、1942年に東京帝国大学法学部を修了しました。在学中に高等文官試験に合格し、内務省に入省しましたが、その翌年には召集され、シベリアでの抑留を経験しました。彼は1947年に復員し、1950年には静岡県商工課長を任命され、地方行政における経験を積みました。

自治省でのキャリア

降矢はその後、自治庁の行政課長、自治大臣官房の参事官、自治省の選挙局長、税務局長などを歴任し、さらには自治大学校長に就任するなど、自治関連の主要なポジションを経験しました。1970年には消防庁長官に、1973年には自治事務次官に就任し、そこまでのキャリアを集大成しました。これに続いて、彼は安孫子藤吉知事が国政に転身するとき、その後継者として候補に名を挙げられました。

政治への転身と参議院議員としての活動

1977年、降矢は自由民主党の公認を受けて山形選挙区から参議院選挙に出馬しました。対立候補として新人の日本社会党公認の佐藤誼が立候補していましたが、降矢は1万票以上の差をつけて初当選を果たしました。その後も彼は2回当選し、参議院の文教委員長や商工委員長を歴任するなど、重要な役割を担いました。

政治の浮き沈み

1989年4月、消費税が導入された直後、宇野宗佑首相のスキャンダルや土井たか子代表によるマドンナブームなど、自民党に逆風が吹く中で行われた参議院選挙では、残念ながら降矢は落選してしまいました。

1993年には山形県知事選挙に立候補しますが、再び落選の憂き目に遭いました。彼の政治人生は成功と失敗が交錯していましたが、それでもなお日本の行政に多大な影響を与えました。

家族と文化

降矢敬義の家族には文化的な背景もあります。彼の父である降矢東郊（与助）は、俳誌「ホトトギス」の同人であり、第18回斎藤茂吉文化賞を受賞した実績があります。降矢自身も、行政や政治だけでなく、文化にも深い関心を持っていたと考えられます。降矢敬義の生涯は、地方から国政まで、日本の制度運営に多くの貢献を果たしてきたことを示しています。

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