陸軍将軍

陸軍将軍（General）とは

陸軍将軍（りくぐんしょうぐん）または軍将軍（ぐんしょうぐん）とは、軍隊の階級の一つです。フランス革命方式と呼ばれる将官の階級呼称方法において、軍司令官級の将官を指す呼称とされています。しかし、実際には部隊の階梯よりも、将官の最高位という意味合いで使用される傾向が強いです。

各国における陸軍将軍

ヨーロッパ

フランスやイタリアなどでは、軍団将軍の上位に位置づけられます。軍団将軍の階級を使用していないスペインでは、旧欧州方式の呼称である中将が、これに相当します。

イタリア：かつては戦功によって到達できる名誉階級として、Generale d'armata（陸軍）およびGenerale d'armata aerea（空軍）が存在しましたが、1947年に廃止されました。大将勤務中将というべきGenerale (di corpo d'armata) designato d'armata（陸軍）およびGenerale (di squadra aerea) designato d'armata aerea（空軍）という階級も存在し、他国の大将とのバランスを取る役割を担っていました。
フランス：上級大将 (Colonel-général) は1830年以降叙任者がおらず、大将 (Général en chef) も1848年に廃止されたため、一時的に師団将軍が最高位となりました。第一次世界大戦中には、連合国との階級バランスから、より上級の部隊の指揮権を持つ師団将軍を大将位とする応急措置が取られました。1921年には、役職に応じて中将に大将および上級大将の地位と称号が与えられる制度が制定され、1939年に現呼称であるGénéral d'armée（陸軍、国家憲兵隊）およびGénéral d'armée aérienne（空軍）に改められました。
スペイン：1999年にGeneral de ejército（陸軍）およびGeneral del aire（空軍）が制定され、中将のすぐ上の階級となりました。国軍参謀総長、陸軍参謀総長、空軍参謀総長の指定階級であり、それ以前はこれらの職にあった中将を大将待遇としていました。

南米

ブラジルやチリなどでは、師団将軍のすぐ上に位置します。

ブラジル：General de exército（陸軍）およびTenente-brigadeiro（空軍）が、師団将軍のすぐ上の階級となります。
チリ：陸軍、空軍ともにスペインと同様の呼称方法を用います。旧呼称はTeniente generalでしたが、2002年に現呼称に改称されました。

その他

通常、軍司令官以上の役職、または師団将軍のすぐ上に本階級がある国では軍団長以上の要職を務めます。北大西洋条約機構の階級符号 (NATO階級符号) ではOF-9で、基本的に大将に相当します。台湾陸軍および空軍では、フランス革命方式での呼称として一級上将が用いられます。また、ロシア連邦などの陸軍および空軍では、上級大将として大将位であるColonel generalの上位階級となっています。

留意点

英語ではArmy generalと呼称されますが、アメリカ陸軍の元帥の呼称であるGeneral of the armyと混同しないよう注意が必要です。

関連項目

陸軍
空軍
軍
軍団
一級上将
上級大将
大将
* 将#幕僚長たる将

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