陽気な逃亡

『陽気な逃亡』

『陽気な逃亡』は、1980年8月16日から11月1日までフジテレビ系列で放送されたテレビドラマで、全20回のエピソードから成っています。この作品は、サスペンスやラブコメディの要素を取り入れた物語で、主に主人公が妻殺しの容疑を晴らすために奮闘する姿を描いています。

あらすじ

主人公の山下三郎は、サルとノミの生態を研究する動物学者であり、東西大学で講師を務めています。彼の平穏な日常は、三年前に発生した妻・泉の殺害事件によって一変しました。三郎は泥酔して寝ている間に、何者かに妻を殺害され、その犯人として疑いをかけられます。しかし、彼の無実を証明したのは、彼に好意を抱く寿互助会の秘書・立花かんなの証言でした。

カンナは、三郎の所有する土地の買収を企む立場にありながら、次第に三郎に恋心を抱くようになります。この狭間で揺れる彼女の心情が、物語の中で重要な役割を果たします。一方、三郎を疑う刑事・藤村大作は、事件の手がかりになるかもしれない泉のハンドバッグに隠された鍵を三郎に渡し、彼にさらに追い詰めていきます。

福屋が、カンナを目撃したという焼き鳥屋の徳さんが現れたことで、かんなの証言の信憑性が危ぶまれることに。これを受けて、三郎は自身が素人探偵となり、本当の犯人を突き止めるべく行動を開始します。

キャスト

• - 山下三郎を演じるのは石坂浩二で、彼のキャラクターは家庭とキャリアの狭間で葛藤しながらも、自身の無実を信じて真実を追い求める姿が印象的です。
• - 立花かんな役の秋吉久美子は、物語の中で三郎に複雑な感情を抱く秘書として登場し、彼女の恋心がストーリーに緊張感を与えます。
• - 藤村大作を演じる梅宮辰夫は、三郎の妻殺しの容疑を追う刑事で、彼の境遇にもドラマが展開されます。
• - 物語には、友人であり漫画家の花山五十次（山城新伍）や三郎の義妹村松田園（辺見マリ）など、個性豊かなキャラクターが多数登場し、それぞれが主人公に影響を与える存在となっています。

スタッフ・制作

この作品は、フジテレビによって制作され、複数の脚本家によってシナリオが作られました。演出には杉田成道や諏佐正明が名を連ね、音楽は小田健二郎が担当しました。

主題歌は、とんぼの『クロスワードパズル』が使用されており、ドラマの雰囲気に寄与しています。全体として、このドラマは、サスペンスの要素だけでなく、ラブコメの展開を通して人間ドラマを鮮やかに描写しており、多くの視聴者に愛されました。

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