隆興

隆興（りゅうこう）

隆興は、中国南宋の孝宗皇帝の治世で使用された元号です。1163年から1164年までの2年間使用されました。

隆興の時代 (1163年 - 1164年)

隆興元年 (1163年)

11月16日 (紹興32年): 孝宗が即位し、翌年を隆興元年とする詔が下されました。これは踰年改元と呼ばれます。
正月9日: 張浚が枢密使に任じられ、北伐の準備が開始されました。
4月28日: 宋軍が北伐のため出征しました。
5月24日: 宋軍は符離で金軍に大敗を喫しました。
6月14日: 北伐の失敗を認める孝宗の「罪己詔」が出されました。これは皇帝が自らの責任を認めるもので、異例のことでした。
7月: 明州に沿海制置司が再設置されました。
8月20日: 金が淮北を返還し、歳幣支給を条件付きで和議を求めました。
10月24日: 洪州が隆興府と改称されました。

隆興2年 (1164年)

3月: 広西の盗賊を討伐しました。
7月2日: 淮北の放棄に反対した虞允文が召喚されました。
8月28日: 張浚が死去しました。
10月2日: 宋の使者が盱眙の金軍陣営に到着しましたが、条件が不備であるとして拒否されました。
10月29日: 金軍が淮南に侵攻しました。
11月5日: 辺境の将兵を招諭する詔勅が出されました。
11月15日: 宋が金に和議を求めました。

隆興3年 (1165年)

正月元日: 元号が「乾道」に改元されました。

隆興と関連するもの

元号一覧 (中国): 中国の元号に関する情報。
隆興寺: 中国各地に存在する寺院。
隆興寺 (河北省)
隆興寺 (綾部市) - 京都府綾部市神宮寺町
隆興寺 (浜田市) - 島根県浜田市金城町久佐
隆興寺 (前橋市)

隆興の時代は短期間でしたが、南宋にとって重要な転換期であり、その後の歴史に大きな影響を与えました。孝宗の治世における北伐の試みと、金との関係改善に向けた動きは、この時代の特徴をよく表しています。

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