階州

階州（かいしゅう）は、中国にかつて存在した州であり、唐末期から民国初期にかけて、現在の甘粛省隴南市一帯に設置されていました。

歴史

892年（唐の景福元年）、武州が階州と改称されたのが始まりです。州治は皋蘭鎮（こうらんちん）に置かれました。当時、階州は隴右道（ろうゆうどう）に属し、将利（しょうり）・福津（ふくしん）・盤隄（ばんてい）の3県を管轄していました。

北宋時代には、階州は秦鳳路（しんほうろ）に属し、福津・将利の2県と故城寨（こじょうさい）を管轄下に置いていました。南宋時代に入ると、利州路（りしゅうろ）に転属しています。

1270年（元の至元7年）、モンゴル帝国によって福津・将利の2県が廃止され、階州に編入されました。元代には、階州は陝西等処行中書省（せんせいとうしょこうちゅうしょしょう）に属し、属県を持たない散州となりました。州治は柳樹城（りゅうじゅじょう）に置かれています。

1371年（明の洪武4年）、階州は階県（かいけん）に降格されましたが、1377年（洪武10年）には再び階州に昇格しました。この時、階州は鞏昌府（きょうしょうふ）に属し、文県（ぶんけん）1県を管轄しました。

1729年（清の雍正7年）、階州は直隷州（ちょくれいしゅう）に昇格し、甘粛省に属しました。階州直隷州は、文県と成県（せいけん）の2県を管轄しました。

1912年、中華民国成立後、階州直隷州は廃止され、武都県（ぶとけん）と改称されました。

まとめ

階州は、時代の変遷とともに所属や管轄する県を変化させながら、甘粛省の一部としてその歴史を歩みました。その名称は武都県へと変わり、現在に至っています。

もう一度検索