雄松堂書店

株式会社雄松堂書店は、かつて東京都新宿区に本社を構え、洋書の輸入販売と出版事業を展開していた企業です。その歴史は1932年（昭和7年）に遡り、東京市神田区仲猿楽町（現在の千代田区神田神保町）において、古書店「雄松堂書店」として創業しました。

1983年（昭和58年）5月には、出版事業部が分離独立し、株式会社雄松堂出版が設立されました。雄松堂出版は、歴史学をはじめとする人文科学や社会科学分野において、学術的な図書を数多く出版し、研究者や学生から高い評価を得ていました。主な出版物としては、『異国叢書』や『新異国叢書』などが挙げられます。

2010年（平成22年）7月には、株式会社雄松堂出版は出版事業部として株式会社雄松堂書店に再統合されました。これにより、洋書輸入販売と出版という創業以来の二つの事業が再び一体化されることとなりました。

2011年（平成23年）2月、株式会社雄松堂書店はCHIグループ株式会社の子会社となりました。その後、2016年（平成28年）2月には丸善株式会社に吸収合併され、丸善雄松堂株式会社として新たなスタートを切りました。

雄松堂書店は、出版事業において数多くの重要な出版物を世に送り出してきました。例えば、『DVD-ROM版　小林多喜二草稿ノート・直筆原稿』や山本実彦旧蔵・川内まごころ文学館所蔵の『「改造」直筆原稿の研究』、山本実彦旧蔵 慶應義塾図書館所蔵の『改造社出版関係資料』などは、貴重な研究資料として広く活用されています。また、『西洋製本図鑑』、『夫婦善哉』、『アメリカ文学ライブラリー』、『週刊 ザ・ファー・イースト』など、幅広いジャンルの出版物も手掛けていました。

なお、雄松堂書店の古書事業部には、文芸研究者の北村紗衣が契約社員として在籍していた時期があります。

現在は丸善雄松堂株式会社として、雄松堂書店の歴史と伝統を受け継ぎながら、新たな事業展開を進めています。

丸善雄松堂
旧（株）雄松堂書店年表
旧雄松堂サイトの移転先

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