雅子内親王

雅子内親王について

雅子内親王（がしないしんのう）は、平安時代の日本における重要な皇族の一人で、醍醐天皇の第10皇女として知られています。彼女は伊勢斎宮としての役割を果たし、また「西四条斎宮」という別名でも呼ばれています。雅子内親王の母は更衣である源周子であり、彼女には同母兄弟に源高明などがいます。また、雅子内親王は結婚後、藤原師輔の妻となり、数人の子供に恵まれました。

略歴

雅子内親王は延喜11年（911年）に内親王として宣下され、その後四品に叙されました。年間を追うごとに、彼女の人生には重要な出来事が続きます。延喜20年（920年）、彼女の名は源氏に賜姓され、さらには承平元年（932年）の12月25日には斎宮に卜定されました。実際、雅子内親王は斎宮の役割を担うまでに内親王としての復帰があったとされていますが、その詳細は史料には現れていません。

承平2年（933年）には宮内省へ初めて入殿し、その後、野宮に入るなど、斎宮としての生活が始まりました。承平3年（934年）には伊勢へ下向し、承平6年（936年）に母、周子の死去を受けて退下し、帰京へと戻ります。

その後、天慶2年（939年）頃に藤原師輔と結婚し、彼との間に三男一女をもうけました。天暦8年（954年）には彼女はこの世を去り、享年は45歳でした。

恋愛と結婚

雅子内親王の人生には恋愛のエピソードも存在します。斎宮卜定の前には藤原敦忠との恋仲であったと伝えられています。この二人の間には熱い贈答歌が多く存在し、その情熱は詩に色濃く残っています。しかし、結婚話が進んでいた矢先に雅子内親王が斎宮に卜定されてしまい、二人の恋愛は実を結ぶことはありませんでした。

斎宮退下後の雅子内親王は、敦忠の従兄弟で同母姉の勤子内親王の夫であった藤原師輔と結婚します。これにより、かつての斎宮の内親王が降嫁した唯一の例として注目されています。

子女について

雅子内親王には以下のような子女がいます。彼女の長男、藤原高光は右近衛少将として仕えた後、出家して如覚となりました。娘の愛宮は左大臣源高明の妻となり、源経房の母としても知られています。次男の藤原為光は後に太政大臣となり、三男の尋禅は天台座主第19世として名を残しました。

以上のように、雅子内親王の人生は平安時代の皇族として多くの人々に影響を与えるものであり、その足跡は後世においても語り継がれています。

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