雛見沢村

雛見沢村とは

雛見沢村は、07th Expansion製作の連作サウンドノベル『ひぐらしのなく頃に』の舞台となる架空の村落です。物語の時代設定は昭和58年（1983年）。岐阜県との県境に近い山深い場所に位置し、人口約2000人の寒村です。

地理と特徴

雛見沢村は、××県鹿骨市（ししぼねし）から隔絶された山と森林に囲まれた場所にあります。かつては独立した村でしたが、現在は鹿骨市の一部となっています。谷底に集落が点在し、豊かな自然に恵まれています。

雛見沢地区から急な坂を下った場所には興宮地区があり、生活物資の購入などは主にそちらで行われます。また、雛見沢地区よりさらに山奥には高津戸、谷河内といった地区がありますが、人家はほとんど見られません。

歴史

古くは「鬼ヶ淵村」と呼ばれ、鬼と人が共存する伝承が残っています。江戸時代末期までは、麓の街の人々から「鬼の血を引く仙人」として畏れられ、信仰の対象となっていました。

明治維新後、「雛見沢村」と改称されましたが、それが差別の対象となり衰退。第二次世界大戦後には、園崎宗平が近代化を進めるものの、「人肉缶詰疑惑」という醜聞に晒されます。

昭和50年代に入り、村は再び神聖な存在であろうとします。しかし、村の全域を水没させるダム建設計画が持ち上がり、住民は「鬼ヶ淵死守同盟」を結成し、反対運動を起こします。その中で、誘拐事件やバラバラ殺人事件などの怪事件が発生し、ダム計画は凍結されます。

連続怪死事件

ダム建設中止後、雛見沢では毎年6月の綿流し祭の日に殺人・失踪事件が発生するようになります。これは「雛見沢連続怪死事件」と呼ばれ、村人を恐怖に陥れます。事件は5年連続で発生しますが、その後は秘匿捜査となり、公式には発表されていません。

行政と経済

雛見沢村は、昭和50年代前半までに鹿骨市へ編入合併されたと考えられます。村長は、御三家の一つである公由家からの世襲が続いており、鹿骨市への編入後は雛見沢連合町会の会長となります。

村の意思決定は御三家の合議によって行われますが、実質的には園崎家が主導権を握っています。産業は農業・林業などの第一次産業がほとんどで、第二次産業・第三次産業の従事者は大半が興宮へ通勤しています。

文化と信仰

村には鬼ヶ淵沼や古手神社などの名所・旧跡があります。古手神社は御三家の一つである古手家が代々宮司を務める神社で、祭神は「オヤシロさま」です。毎年6月には「綿流し祭」が盛大に行われます。

オヤシロさまへの信仰は村人に深く浸透しており、「雛見沢連続怪死事件はオヤシロさまの祟りによるものである」という認識が広がっています。

雛見沢村のモデル

雛見沢村のモデルは、岐阜県大野郡白川村の白川郷であると言われています。古手神社のモデルは、白川村の白川八幡神社（境内および本殿）、飯島八幡神社（集会所および祭具殿）です。また、雛見沢ダムやダム反対記念碑のモデルは、白川村・高山市にまたがる電源開発の御母衣ダムです。

雛見沢大災害

昭和58年6月21日深夜から翌22日未明にかけて、大規模なガス災害が発生し、村人は全滅しました。旧村域は厳重に閉鎖されましたが、約20年後に解除されました。平成18年には、週刊誌の記事で心霊スポットとして取り上げられ、再び注目を集めています。

もう一度検索