雨乞岳 (山梨県)

雨乞岳（あまごいだけ）

雨乞岳は、山梨県北杜市に位置する標高2,037mの山であり、赤石山脈の一部を形成しています。甲斐駒ヶ岳から鋸岳へと続く尾根から北へ分岐した場所に位置し、その名の通り、古くから雨乞い信仰の山として知られています。

概要

雨乞岳は、山全体が花崗岩で構成されています。山頂付近からは、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、そして日本を代表する名峰・富士[[山]]の雄大な景色を望むことができます。その美しい景観が評価され、山梨百名山の一つに選ばれています。

雨乞い信仰

古くから雨乞い信仰の対象とされ、山頂付近では雨乞いの儀式が執り行われていました。儀式では、東側を流れる川の源流に岩石を落とし、その衝撃で空気を震わせることで雨を降らせようとしたと伝えられています。東山麓に鎮座する石尊神社は、雨乞い儀式に先立ち参拝する場所とされ、信仰の中心となっていました。

水晶の採掘

山頂の南東に位置する水晶ナギ周辺では、かつて水晶の採掘が行われていました。現在では採掘は行われていませんが、その名残が地名として残っています。

登山ルート

雨乞岳への主な登山ルートは、以下の2つです。

石尊神社からのコース: 古くから利用されてきた伝統的なルートです。石尊神社に参拝後、山頂を目指します。
平久保池（ヴィレッヂ白州）からのコース: 比較的距離が短く、手軽に登山を楽しめるルートです。2006年に新しく整備されました。

周辺の山

雨乞岳周辺には、以下の山々があります。

鋸岳（のこぎりだけ）
甲斐駒ヶ岳（かいこまがたけ）
日向山（ひなたやま）
鞍掛山（くらかけやま）

参考文献

『新日本山岳誌』ナカニシヤ出版、ISBN 4-7795-0000-1
『新・分県登山ガイド（改訂版） 山梨県の山』山と渓谷社、ISBN 978-4-635-02364-1
『北岳・甲斐駒 2010年版（山と高原地図 41）』昭文社、ISBN 978-4-398-75721-0
『アタック 山梨百名山』山梨日日新聞社、ISBN 4-89710-853-5

関連項目

* 雨乞岳 - 曖昧さ回避

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