雪の帰り道

渡辺美奈代の2ndシングル「雪の帰り道」は、1986年10月15日にCBSソニーからリリースされました。この曲は、彼女の初々しいデビュー曲とは一線を画し、シャッフルビートを効かせた哀愁感のあるマイナー調の楽曲となっています。

レコーディングは、1986年夏に、おニャン子クラブが写真集とビデオ撮影のためにアメリカ・ロサンゼルスに滞在した際に行われました。当初、B面の「うさぎの耳」がA面候補であり、うさぎの衣装で歌うことも決定していました。しかし、最終的に「雪の帰り道」がA面としてリリースされることになりました。

この曲で、渡辺美奈代は1986年11月5日放送のフジテレビ「夜のヒットスタジオDELUXE」に初出演を果たしました。当時、彼女は実質的にフジテレビ専属タレントのような立場であり、常にスタンバイできる状態でした。しかし、ソロデビューシングルの「瞳に約束」では同番組に出演することができませんでした。

この背景には、おニャン子クラブ、特にニャンギラスのようなグループの楽曲を、ベテラン歌手が受け入れられなかったという事情がありました。彼らは、おニャン子クラブのメンバーとの共演を拒否し、番組側もそれに配慮せざるを得なかったのです。実際に、中森明菜の楽屋へ挨拶に行ったニャンギラスが門前払いされたり、国生さゆりが「おニャン子は、他の事務所の歌手の方から、一緒にしないでくれ、という風潮もありました。」と証言するなど、当時の状況を裏付けるエピソードが残っています。

このような状況から、[おニャン子クラブ]]はオリコンで連続1位を継続中にもかかわらず、「夜のヒットスタジオDELUXE」への出演が途絶えることになりました。1986年4月16日の放送を最後に、1年4ヶ月後の解散直前である1987年8月26日に放送された、ソロデビュー組を含むメドレー企画でようやく出演が実現しました。ソロデビュー組も同様に、デビュー曲での出演を見送られ、2ndシングルで初お披露目するという措置が取られました。高井麻巳子、渡辺満里奈、岩井由紀子、工藤静香も同様の出演形式となりました。ただし、城之内早苗と生稲晃子]は1st[[シングルから出演しています。

「雪の帰り道」の収録曲は以下の通りです。

1. 雪の帰り道（3:55）
作詞: 秋元康、作曲・編曲: 後藤次利
2. うさぎの耳（3:48）
作詞: 秋元康、作曲・編曲: 後藤次利

このシングルは、以下の作品に収録されています。

CD
アルファルファ
KISS! KISS! KISS! -MINAYO WATANABE BEST-
渡辺美奈代ベスト・コレクション
渡辺美奈代 30th Anniversary Complete Singles Collection Disc 1 M-3/M-4
おニャン子クラブA面コレクション Vol.3 M-3
おニャン子クラブB面コレクション Vol.3 M-3
GOLDEN☆BEST 渡辺美奈代 SINGLES
結成30周年記念CD-BOX シングルレコード復刻ニャンニャン Disc 32 ※オリジナカラオケ含む
[おニャン子クラブ] シングルレコード復刻ニャンニャン［通常盤］3 Disc 1 M-3/M-4


この楽曲は、おニャン子クラブという社会現象を巻き起こしたグループのメンバーであった渡辺美奈代のソロ活動における重要な一曲であり、当時の音楽シーンを語る上で欠かせない作品と言えるでしょう。


関連情報:
おニャン子クラブ
夕やけニャンニャン

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