雲仙山尚敏

雲仙山 尚敏の概要

雲仙山尚敏（うんぜんやま なおとし、1938年7月3日生まれ）は、長崎県南高来郡加津佐町に生まれ、1960年代に大相撲で活躍した力士です。その本名は岩永尚敏（いわなが なおとし）であり、二所ノ関部屋に所属していました。現役時代の彼は174cmの身長に対し、体重は98kgという体格を持っており、得意技としては右四つからの寄りを使っていました。彼の最高位は西十両7枚目で、これが彼のキャリアの中での重要な成績となっています。血液型はA型です。

来歴

雲仙山は1955年1月場所で初めて土俵に上がり、その後の成績は非常に安定していました。初土俵からは負け越すことがなく、1958年1月場所では幕下に昇進します。ただ、幕下での成績も二度の負け越しを経験しましたが、地道な努力の結果、1960年5月場所で21歳にして新十両に昇進を果たします。しかし、その場所では3勝12敗という結果に終わり、1場所で幕下に戻ってしまいます。

その後、1962年3月場所において再び十両へ復帰し、そこで10勝5敗を記録しました。この好成績により、以降は安定して十両の番付に留まるようになりました。彼はその後のキャリアを順調に進むも、1963年5月場所をもって24歳で廃業を決意します。廃業後は日本相撲連盟の理事長に就任し、相撲界の発展にも寄与しました。

エピソード

雲仙山の興味深いエピソードとして、1962年1月場所の10日目から千秋楽にかけて弓取式を務めた経験があります。その役割は、力士としての誇りや姿勢を示すものであり、彼のキャリアの中でも特別な思い出として残っています。また、大学4年生だった草野仁が長崎県を訪れた際には、彼を1966年の大分国体の長崎県予選に誘いました。草野は77.5kgの体重にもかかわらず、当時130kgの優勝者を投げ飛ばし、その大会で優勝を果たしました。とはいえ、卒業論文の締切が迫っていたために、草野は国体への出場を辞退せざるを得ませんでした。

主な戦績

彼の現役時代の通算成績は212勝188敗、勝率は0.530でした。十両としての成績は44勝61敗で、勝率は0.419、現役在位は46場所、そして十両在位は7場所という実績を残しています。これらの成績は、彼が力士としてどのような努力をしてきたかを物語っています。

改名歴

彼は現役の間、2回の改名歴を持っています。最初は1955年1月場所から1957年11月場所まで「岩永尚敏」として活動し、1958年1月場所から1963年5月場所まで「雲仙山尚敏」として知られるようになります。彼のリングネームは、彼の出身地を象徴するものであり、ファンにとっても親しみ深い存在となりました。

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