霊王 (周)

霊王（れいおう）

霊王（紀元前？ - 紀元前545年10月25日）は、中国春秋時代の周王朝の王です。姓は姫、名は泄心（えつしん）です。

生涯

霊王は簡王の子として生まれました。紀元前572年9月、簡王が亡くなると、霊王が王位を継承しました。

即位初期

紀元前568年、霊王は王叔である陳生（ちんせい）を晋に派遣し、周王朝が異民族である戎（じゅう）に圧迫されている状況を訴えさせました。しかし、晋は陳生を拘束してしまいました。

国内政治

紀元前563年、王叔の陳生と伯輿（はくよ）が政権を巡って争った際、霊王は伯輿を支持しました。これにより、陳生は晋へ亡命することになりました。

対外関係

紀元前561年、霊王は斉に対して王后を出すように要求しました。紀元前552年、晋の欒盈（らんえい）が成周を通過した際、成周の西郊で略奪事件が発生しました。欒盈が周の役人に訴えると、霊王は司徒に命じて略奪品を返還させ、欒盈を送り届けさせました。紀元前549年には、斉に郟（こう）という城を築かせました。紀元前547年には、晋の韓起（かんき）と面会しています。

死去と後継

霊王は在位21年の11月25日（紀元前545年10月25日）に亡くなり、子の姫貴（きき）（後の景王）が王位を継ぎました。

子

霊王には多くの子がいました。太子晋（たいししん）、王子佞夫（おうしねいふ）、姫貴（景王）、姫還（きかん）、姫姑（きこ）、姫潑（きはつ）、姫弱（きじゃく）、姫鬷（きそう）、姫延（きえん）、姫定（きてい）、姫稠（きちょう）、姫趙車（きちょうしゃ）などがいましたが、その多くは戦乱に巻き込まれ、殺害されました。

霊王の治世は、周王朝の権威が低下し、諸侯の力が強まる中で、国内の権力争いや対外関係に苦慮した時代でした。

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