青木俊矩

青木俊矩の生涯と業績

青木俊矩（あおき としのり）は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将で、大名としても知られています。彼は豊臣家に仕え、越前国の金剛院城主として名を馳せました。以下では、彼の人生とその背景に迫ります。

略歴と経歴

青木俊矩の父は青木一矩（紀伊守）であり、『青木系図』によると、彼は一矩の弟である半右衛門矩貞の子で、養子として家の名を継いだ異説があります。豊臣秀吉とは従甥にあたり、武士としてのキャリアは豊臣家のもとでスタートしました。

俊矩は、天正20年（1592年）の文禄の役において、馬廻衆の一員として肥前名護屋城に駐留していました。この戦役中、彼は佐藤隠岐守の組に属しており、戦の緊迫した局面でその役割を果たしました。

秀吉の死後、慶長3年（1598年）には彼の遺品となる長光の刀を受け取っています。続く慶長4年（1599年）には豊臣秀頼に仕え、父の旧領であった越前金剛院城の城主に任じられ、2万石という土地を加増されました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、彼は父と共に西軍に義を示し北国口を守備しましたが、戦は戦わずして終息を迎えます。この戦の後、彼は前田利長の家禄存続のための口添えを受けましたが、改易を命じられ、失領の憂き目に遭います。その結果、彼は加賀前田家に仕官することとなります。

晩年と死

慶長13年（1608年）5月6日、青木俊矩は金沢にて病に倒れ、短い生涯を閉じました。彼の死は、彼が築いた功績を汲み取る一つの契機となっています。

系譜と家族

青木俊矩の家系では、父に一矩または矩貞がおり、彼には子供が数人います。その中には、青木久矩、青木泰矩（前田利長の家臣として活躍）、および三男の青木昌矩（多病に悩まされ家から離れ、最終的に酒造業に転向）などが存在します。また、女子には宮内卿局がいて、木村重茲と結婚しています。

青木俊矩の生涯は、戦国時代の騒乱の中で自らの運命を切り開いた一人の武将として、人々に語り継がれています。彼の業績は、豊臣家に仕えた武将としての誇りと、時代の波に翻弄された人々の物語を象徴しています。

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