青木太一郎

青木太一郎：地方政治に捧げた情熱と波瀾万丈な人生

青木太一郎（1938年7月2日 - ）は、新潟県新潟市西区出身の政治家です。新潟県立新潟南高等学校、東京農業大学を卒業後、黒埼町議会議員、黒埼町長、新潟県議会議員を歴任し、地方自治に大きく貢献しました。その政治人生は、地域への貢献と同時に、スキャンダルにも巻き込まれるなど、波瀾万丈なものでした。

黒埼町での政治活動

青木氏は、大学卒業後、家業の農業に従事しながら青年団活動に参加し、団長を務めました。1971年に黒埼町議会議員に初当選し、3期務めた後、1981年の黒埼町長選に出馬します。現職町長に挑み落選するも、4年後の選挙で雪辱を果たし、1985年から1989年まで町長を務めました。

町長在任中には、大型店進出を巡るリベート疑惑を追及していた町議会議員が公職選挙法違反で多数逮捕されるという異例の事態が発生しました。この事件は、青木町長と一部町議との対立が背景にあったとされています。また、東京佐川急便事件では、金子清新潟県知事（当時副知事）と佐川急便との橋渡し役を務めていたことが判明し、東京地検特捜部の捜査を受けることになりました。

新潟県議会議員としての活動

1995年、青木氏は県議会議員に転身し、以後、新潟市西区選挙区選出の県議として活躍しました。2001年には、他の議員と共に「無所属の会」を結成し、2003年の県議選では、選挙区の変更を余儀なくされましたが、地元の黒埼地区への愛着から新潟市選挙区からの出馬を選択しました。2007年の選挙では、「生まれ育った古里をこよなく愛す」と訴え、支持を集めました。

2019年には、県議在職25年の県政功労者として新潟県知事表彰を受けました。2023年の県議選には不出馬を表明し、政界を引退。翌2024年には、長年の功績が認められ、旭日中綬章を受章しました。

東京佐川急便事件との関わり

青木氏の名前が全国的に知られるようになったのは、東京佐川急便事件です。黒埼町長時代に、新潟県が観光PR拠点として設立した第三セクター「新潟ふるさと村」の資金援助を佐川グループに依頼するため、金子清新潟県知事（当時副知事）と佐川清会長を引き合わせたことが問題視されました。青木氏は、君健男新潟県知事（当時）から依頼され、佐川会長に協力を要請したと説明しています。

まとめ

青木太一郎氏は、黒埼町長、新潟県議会議員として、長年にわたり地方自治に貢献しました。その政治人生は、地域への貢献と同時に、スキャンダルにも巻き込まれるなど、決して平坦なものではありませんでした。東京佐川急便事件では厳しい追及を受けましたが、その後も県議として活躍し、県政功労者表彰、旭日中綬章を受章するなど、その功績は高く評価されています。地方政治に情熱を注ぎ、波瀾万丈な人生を送った政治家として、青木太一郎氏の名前は記憶されるでしょう。

もう一度検索