青木武三

青木武三は、1894年（明治27年）に山口県で生まれ、1982年（昭和57年）に88歳で亡くなった日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将でした。

青木は、岩国中学校（現在の山口県立岩国高等学校）を卒業後、1915年（大正4年）に陸軍士官学校（27期）を卒業しました。同年12月には歩兵少尉に任官し、歩兵第21連隊に配属されました。その後、1919年（大正8年）に操縦術を修了し、航空部隊に転属。航空第2大隊、第3大隊を経て、航空第3大隊中隊長に就任しました。1925年（大正14年）には兵科を航空兵に転じ、航空兵大尉となりました。

その後、明野陸軍飛行学校教官、陸軍航空本部員、第2飛行集団司令部員、同参謀、飛行第33戦隊長など、航空関係の要職を歴任し、1939年（昭和14年）に航空兵大佐に昇進しました。1940年（昭和15年）には第12飛行団長として満州に赴任、その後、明野陸軍飛行学校幹事、同校長を歴任し、1943年（昭和18年）に陸軍少将に進級しました。

1944年（昭和19年）には、明野陸軍飛行学校が明野教導飛行師団に改編されると、初代師団長に就任しました。同時に第30戦闘飛行集団長も兼任し、1945年（昭和20年）7月には陸軍中将に進み、第20戦闘飛行集団長として高松市で終戦を迎えました。終戦後の同年12月に予備役に編入されています。戦後、1947年（昭和22年）11月28日には公職追放の仮指定を受けています。

青木武三は、大正から昭和にかけての激動の時代に、日本の航空戦力の中核を担った人物の一人であり、その功績は今日の航空自衛隊にも引き継がれています。彼は、パイロットとしての高い技能を持ちながら、後進の育成にも力を注ぎました。特に明野陸軍飛行学校長時代には、多くの優秀なパイロットを育成し、その後の日本の航空戦力を支えました。また、戦時中には、戦闘部隊の指揮官として、最前線で指揮を執り、終戦まで日本の空を守るために尽力しました。

青木の生涯は、日本の航空戦力の発展と、その変遷を語る上で、欠かせない重要な人物と言えるでしょう。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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