青柳宿

青柳宿の概要

青柳宿（あおやぎじゅく）は、長野県東筑摩郡筑北村にあたる歴史的な宿場町です。この地域は、北国西街道、別名善光寺街道や善光寺西街道としても知られ、重要な交通路の一部としての役割を果たしてきました。現在の青柳宿は、JR篠ノ井線の坂北駅の東側に位置しています。

歴史的背景

青柳宿は、会田宿から距離約3里ほどの地点にあり、虚空蔵山の西側にある立峠、風越峠を越えた先にあります。戦国時代には青柳氏が中心となって栄えた青柳城が存在し、これが地域の重要な拠点となっていました。慶長年間に入ると、北国西街道が整備され始め、青柳宿は宿場町としての地位を確立します。

宿場自体は、全長が5町28間あり、その西端には桜清水の橋があり、ここから東西に広がる下町と中町があります。宿場内部では、鍵の手に折れ曲がる道が北方に延びており、青柳城や清長寺に向かう道が分岐しています。宿場の北端からは再び鍵の手に折れて、麻績宿へとつながる大小二つの切通しが設けられていました。

経済と人口

江戸時代の宝暦4年（1754年）には青柳宿には55軒の家があり、元禄11年（1698年）にはそれが85軒に達しました。宿場町としての発展に伴い、弘化3年（1846年）には11軒の旅籠も存在しましたが、明治2年（1869年）には世直し一揆として知られる会田・麻績騒動が発生し、多くの商家が打ち壊される被害を受けました。

交通アクセス

青柳宿へのアクセスは、篠ノ井線の坂北駅が最寄りの駅となります。この駅から宿場までは徒歩圏内となっており、観光客にとって訪れやすい立地にあります。また、宿場の周辺には他の宿場町も点在しており、北国西街道沿いの歴史を訪ねる旅を楽しむことができます。

近隣の宿場

青柳宿の隣には会田宿があり、そこからは約3里の距離にあります。また、麻績宿も近く、1里10町ほどの距離で接しています。これらの宿場は北国西街道の重要な拠点でもあるため、歩いて歴史を感じることができる道です。

文化的関係

青柳宿は、著名な作家であるつげ義春が1971年に訪れた場所でもあります。この地は、風景や歴史的背景が作品に影響を与えたとも考えられ、文学的な価値も有しています。

青柳宿を訪れることで、歴史的な宿場町の姿や、交通の要所であった時代背景を感じることができ、訪問者にとって貴重な体験となることでしょう。

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