青梅鉄道公園

青梅鉄道公園について

青梅鉄道公園は、東京都青梅市にある鉄道公園で、その歴史は1962年（昭和37年）に国鉄の鉄道開業90周年記念事業として開園したことに始まります。現在はJR東日本系の公益財団法人東日本鉄道文化財団が運営しており、過去に使用された実物の鉄道車両や鉄道模型、資料などを展示しています。

公園の概要

公園内には、蒸気機関車（SL）を模した遊具施設があるほか、引退した10両の実物車両が屋外展示されています。また、記念館では鉄道模型の運転や企画展示を見学できます。昭和天皇が行幸されたことでも知られ、鉄道ファンだけでなく、多くの人に親しまれてきました。

歴史と運営

開園当初は入場無料で、展示車両に自由に立ち入ることができましたが、長年の屋外展示により車両の老朽化が進んだため、1997年に一度休園し、展示車両の補修整備が行われました。その後、小学生以上を対象とした入場料が設定されました。国鉄分割民営化後はJR東日本が運営を継承し、その後、関連財団を経て、現在は東日本鉄道文化財団が運営しています。

展示車両の特徴

展示車両の中には、国鉄最後の新造SLであるE10形や、準鉄道記念物のED16形電気機関車、新幹線0系電車など、貴重な車両が含まれています。20世紀末までは、東映の特撮番組のロケーション撮影にも使用されていました。2007年には、車両の腐食防止のために上屋が設置され、ほとんどの車両に屋根がかけられています。

その他の特徴

2010年には、公園に住み着いていた三毛猫「のら」が園長に任命されるというユニークな出来事もありました。現在はリニューアル工事のため休園中ですが、2025年度末には再開園する予定です。

展示車両一覧

以下は、現在展示されている主な車両です。

2221（国鉄2120形蒸気機関車）：明治時代の貨物・勾配線用タンク機関車
5540（国鉄5500形[[蒸気機関車]]）：明治時代の旅客用テンダ機関車
8620（国鉄8620形蒸気機関車）：大正時代の旅客用テンダ機関車（初号機）
9608（国鉄9600形蒸気機関車）：大正時代の貨物用テンダ機関車（現存最若番機）
C11 1（国鉄C11形[[蒸気機関車]]）：昭和時代の汎用タンク機関車（初号機）
D51 452（国鉄D51形[[蒸気機関車]]）：昭和時代の貨物用テンダ機関車
E10 2（国鉄E10形蒸気機関車）：国鉄最後の新製蒸気機関車
ED16 1（国鉄ED16形[[電気機関車]]）：国鉄初期の標準型電気機関車（重要文化財）
0系22-75（新幹線0系電車）：新幹線初期の車両
クモハ40054（クモハ40形電車）：昭和時代の電車

過去の展示車両

過去には以下の車両も展示されていましたが、現在は他の施設に移送されたり、解体されたりしています。

スシ28 102（国鉄スハ32系客車）：かつては食堂車として使用
マイテ39 11（国鉄スハ32系客車）：展望車として使用
C51 5（国鉄C51形蒸気機関車）：台風で損傷後、修復を経て鉄道博物館へ
110（国鉄110形蒸気機関車）：日本鉄道開業時の機関車（鉄道記念物）、現在はCIAL桜木町ANNEXにて展示

利用案内

開園時間: 10:00 - 16:30 (入園は16:00まで)
休園日: 月曜日（祝日・振替休日・都民の日の場合は開園、翌火曜日休園）
入場料: 小学生以上 100円、団体（20名以上）50円、70歳以上・障がい者手帳所持者は無料
アクセス: 青梅駅から徒歩約15分、またはバスで「西分」バス停下車徒歩6分

リニューアルについて

2023年9月からリニューアル工事のため休園しており、2025年度末に再開園予定です。リニューアル後は、「中央線・青梅線の鉄道の歴史を伝える学びの場」をコンセプトに、記念館の建て替えや展示物の見直し、追加などが行われる予定です。

その他

青梅鉄道公園は、かつてテレビ番組のロケーション撮影に使用されたり、有名アーティストの撮影場所になったりするなど、鉄道ファン以外にも知られています。また、天賞堂が製作した16番ゲージ鉄道模型ジオラマは、記念館の見どころの一つです。

まとめ

青梅鉄道公園は、貴重な鉄道車両を間近で見学できるだけでなく、鉄道の歴史や文化に触れることができる魅力的なスポットです。リニューアル後の開園が待ち望まれます。

もう一度検索