音度

音度（degree）

音度とは、西洋音楽において、全音階上の各音に、主音との音程に基づいて番号を振ったものです。このシステムは、楽曲の構造を理解し、和音や旋律の関係性を把握する上で非常に重要です。

各音の名称と役割

各音は、主音（tonic）からの距離によって、以下のように呼ばれます。

i度音（主音）： 楽曲の中心となる音です。長調では「ド」、短調では「ラ」または「ド」となります。
ii度音（上主音）： 主音の2度上の音で、長調では「レ」、短調では「シ」または「レ」です。
iii度音（中音）： 主音の3度上の音で、長調では「ミ」、短調では「ド」または「ミ」です。
iv度音（下属音）： 主音の4度上の音で、長調では「ファ」、短調では「レ」または「ファ」です。
v度音（属音）： 主音の5度上の音で、長調では「ソ」、短調では「ミ」または「ソ」です。
vi度音（下中音）： 主音の6度上の音で、長調では「ラ」、短調では「ファ」または「ラ」です。
vii度音（導音/下主音）： 主音の7度上の音で、長調では「シ」、短調では「ソ」または「シ」です。導音は主音に向かう性質が強く、楽曲に緊張感を与えます。

和音記号としての利用

音度は、和音を表記する際にも用いられます。各音度を根音とする和音を、ローマ数字で表します。例えば、i度音を根音とする和音はI度の和音、v度音を根音とする和音はV度の和音と表記されます。これらのローマ数字による和音の表記は、和音記号として広く用いられています。

ポピュラー音楽理論における応用

ポピュラー音楽理論では、主音との半音関係を考慮した呼び方も用いられます。例えば、主音の長3度上の音は「major 3rd」、短3度上の音は「minor 3rd」と呼ばれます。これにより、より詳細な音程や響きを表現することが可能です。

関連項目

音名
* 音名・階名表記

音度を理解することで、楽曲の構成や和音進行、旋律の動きなどをより深く分析し、音楽をより楽しむことができるでしょう。

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