韶州

韶州（しょうしゅう）

韶州は、かつて中国に存在した行政区画であり、現在の広東省韶関市を中心とする地域に、唐代から元代にかけて設置されていました。

歴史

韶州の前身は、南北朝時代の南朝梁によって設置された東衡州です。

隋の時代に入ると、590年（開皇10年）に東衡州は廃止され、その管轄区域は広州へと移管されました。しかし、唐代に入り、621年（武徳4年）に唐が蕭銑を滅ぼすと、隋の南海郡曲江県に東衡州が再び設置されました。その6年後の627年（貞観元年）に、東衡州は韶州と改称されました。

742年（天宝元年）には、韶州は始興郡と一時的に改称されましたが、758年（乾元元年）には再び韶州の名称に戻されました。当時の韶州は嶺南道に属し、曲江・始興・楽昌・翁源・仁化・湞昌の6県を管轄していました。

宋代に入ると、韶州は広南東路に属し、曲江・楽昌・翁源・建福・仁化の5県と永通監を管轄下に置いていました。

1278年（至元15年）、元朝は韶州を韶州路と改めました。韶州路は江西等処行中書省に属し、録事司と曲江・楽昌・仁化・乳源の4県を管轄しました。

明朝が成立すると、1368年（洪武元年）に韶州路は韶州府と改称され、広東省に属しました。韶州府は、曲江・楽昌・英徳・翁源・仁化・乳源の6県を管轄しました。

清代も引き続き韶州府は広東省に属し、管轄する県も明代と同じく、曲江・楽昌・英徳・翁源・仁化・乳源の6県でした。

中華民国が成立後の1913年、韶州府は廃止されました。

韶州は、時代とともにその名を変え、所属する行政区分や管轄する県も変化しましたが、広東省北部の重要な地域として歴史に名を残しています。

もう一度検索