類猿人ターザン (1981年の映画)

映画『類猿人ターザン』の概要

『類猿人ターザン』（るいえんじんターザン、英: Tarzan, the Ape Man）は、1981年に公開されたアクション・アドベンチャー映画である。監督はジョン・デレク、脚本はトム・ロウとゲイリー・ゴダードが手掛けており、エドガー・ライス・バローズの同名小説（1912年）を原作としている。

主なキャストと制作背景

出演者にはボー・デレク、リチャード・ハリス、ジョン・フィリップ・ロー、マイルズ・オキーフなどが名を連ねている。その音楽はペリー・ボトキン・ジュニアが担当しており、また撮影はスリランカで行われた。

本作の製作に先立ち、権利をめぐる法的な争いが発生した。具体的には、ワーナー・ブラザースがターザンの映画化権を取得したことに対し、MGMは自身たちのリメイク作品としての権利を主張した。最終的にはMGMが製作を行うことに決まり、1980年に製作発表が行われた。

あらすじ

物語は、アフリカで象牙を狙うハンター、ジェームズ・パーカーの視点から描かれる。彼は妻と娘を捨て、ジャングルの奥深くへ進む。やがて、疎遠になっていた娘ジェーンが父を訪ね、探検隊に加わる。冒険の中で、彼女は「白い猿」ターザンの伝説を耳にし、彼に対する興味を抱く。

ターザンは、文明を知らない白人男性で、猿に育てられた人物である。彼はジェーンに魅了された一方で、ハンターである父親から逃れながら再会を果たし、徐々に彼女に惹かれていく。

しかし、ジェームズはターザンが娘を狙っていると誤解し、ターザンを追い詰める。ターザンは数々の困難を乗り越え、最終的にジェーンを救い出す。

反応と評価

当映画は公開後に賛否の分かれる結果となり、一部では「史上最悪の映画」と評されることもあった。具体的には、映画評論家レナード・マルティンが「アクション、ユーモア、魅力に欠けた」と述べるなど、厳しい評価を受けることが多かった。さらに、特にラストシーンでの性的暗示が論争を呼び、相続人との訴訟に発展する事態もあった。

それでも、興行的には成功を収め、製作費650万ドルに対して、総興行収入は3650万ドルに達した。この数字からも、作品には一定の人気があったことが伺える。

結論

『類猿人ターザン』は多くの批評や法的なトラブルに直面したが、それでも興行成績を上げた一因は、おそらく観客にとってのエンターテイメント価値であったのだろう。ターザンとジェーンの物語は、様々な解釈を生むこととなる，一方でその反響は今も尚、映画史に名を残す作品となった。

もう一度検索