飛飛

バーチャルアイドル「飛飛（フェイフェイ）」

飛飛（フェイフェイ、FeiFei）は、ブルームーンスタジオの沖孝智氏によって創造されたバーチャルアイドル、いわゆるCGアイドルです。彼女は、2000年前後のCGアイドルブームを牽引したテライユキと並び、その時代を代表するキャラクターとして知られています。特に、その写実的な造形は非常に高く評価され、当時のCG技術の粋を集めた存在として注目されました。

誕生の背景

飛飛は、沖孝智氏が個人的な制作活動として、広告プロダクションであるブルームーンスタジオで誕生しました。当時、3Dグラフィックソフト「Shade」の価格改定を背景に、Shadeを用いた3Dによる美少女キャラクター制作が一種の流行となっていました。飛飛は、1999年末頃にShade作品の展示サイト「Shadeな人々」で公開され、その完成度の高さから瞬く間に話題となりました。

この発表をきっかけに、雑誌掲載、さらにはイーフロンティアからShade用のモデリングデータが販売されるなど、活動の場を広げていきました。1996年に伊達杏子が商業的に成功しなかったこと、そして当時、漫画的なデザインとリアルな表現の中間を行くテライユキが人気だったことから、リアル路線のバーチャルアイドルは難しいと考えられていました。しかし、飛飛の成功は、モデラーの技術次第でリアルなバーチャルアイドルも成功することを証明しました。

発表当初は名前がありませんでしたが、モデリングデータの商品化に際して、ブルームーンスタジオの社長が「日本人の名前よりも中国風の名前の方が面白い」と提案し、「飛飛」という名前が付けられました。モデリングデータ発売後には、写真集やDVDもリリースされ、2002年には日本サムスンのイメージキャラクターに起用、2006年にはパチンコ台にも登場するなど、多岐にわたる活躍を見せました。

プロフィール

生年: 1999年
身長: 167cm
スリーサイズ: B88・W59・H89
出身地: CYBER CITY Layer7 CHungking area
血液型: B型
趣味: エアーバイク

関連商品

モデリングデータ

「Digital Beauty FeiFei 3Dデータコレクション」（2000年3月25日、イーフロンティア）
「Digital Beauty FeiFei 3Dデータコレクション オフィシャルブックバンドルスペシャルパッケージ」（2000年10月27日、イーフロンティア）
「Shade Digital Beauty Classic FeiFei 3Dデータコレクション」（2005年3月11日、イーフロンティア）

書籍

「飛飛3D Data Collection Official Book―Shadeが生んだサイバーな世界」（2000年10月、イーフロンティア）
「a Fragment―飛飛写真集」（2001年3月、イーフロンティア）

写真集は、実写の背景に飛飛のCGを組み合わせたもので、通常の実写アイドル写真集が2、3ヶ月で制作されるのに対し、約1年半もの制作期間を要しました。一方で、コストは実写アイドルの写真集制作費が約4,000万円なのに対し、飛飛の写真集は約1,000万円強と、3分の1程度に抑えられました。

DVD

『サイバードール FeiFei vol.1』（2001年11月21日、ポニーキャニオン）
『サイバードール FeiFei vol.2』（2001年11月21日、ポニーキャニオン）

参考文献

沖孝智『飛飛3D Data Collection Official Book―Shadeが生んだサイバーな世界』イーフロンティア、2000年。ISBN 4-948759-23-6。
森永卓郎「勝手にIT革命!―アイドル＋パソコンでマニア需要増幅 vsディジットブレーン社長・嬉野勝美」『ニッポン経済 勝手に構造改革』日本経済新聞社、2001年、205-249頁頁。ISBN 4-532-19089-4。

関連項目

バーチャルアイドル
Shade (ソフトウェア)
テライユキ
日本サムスン

外部リンク

ブルームーンスタジオ
* FeiFei - 飛飛紹介ページ

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